2014 Fiscal Year Annual Research Report
運動学習中のパフォーマンスモニタリングに関する研究
Project/Area Number |
24530925
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
正木 宏明 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (80277798)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | パフォーマンスモニタリング / 運動学習 / 反応プログラミング / 事象関連電位 / エラー関連陰性電位 / 偏側性準備電位 / スキル陽性電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間を通じて,運動学習にとって重要なパフォーマンスモニタリング機能について検証した.この機能を反映する指標として,エラー関連陰性電位(error-related negativity: ERN),エラー陽性電位(error positivity: Pe),フィードバック陰性電位(feedback-related negativity: FRN),スキル陽性電位(skilled-performance positivity: SPP)に着目した.さらに,反応プログラミング過程を反映する偏側性準備電位(lateralized readiness potential: LRP)と,フィードバックに対する期待を反映する刺激前陰性電位(stimulus-preceding negativity: SPN)も重視した. 最終年度では,ERN,Peに及ぼす外発的・内発的動機づけの影響について,空間ストループ課題遂行中のエラー反応に聴性罰を随伴させて調べた.その結果,Peに罰随伴による振幅増大がみられた.またBIS/BAS尺度を用いた結果,BAS得点とPe振幅値との間に中程度の負の相関関係を認めた.さらに同課題で金銭報酬を操作した結果,内発的動機づけの低い者では,金銭報酬の効果によってERNは増大した.また,2種類の運動学習課題でERN振幅値との対応を調べた結果,両課題ともにERN振幅値は学習向上を予測することが示唆された.力量発揮時の脳活動についても事象関連電位とMRIで調べており,得られた実験データを詳細に解析している.さらに,モンティホールジレンマ課題を採用し,潜在的に学習が進む場合にはSPN振幅値が増大する結果を得た. これら一連の研究成果は,運動学習に関わるパフォーマンスモニタリング機能を示すものであり,運動学習を支える神経機序の理解に貢献する知見であると考えられる.
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Gray matter volume and rapid decision-making in major depressive disorder2014
Author(s)
Nakano, M., Matsuo, K., Nakashima, M., Harada, K., Egashira, K., Masaki, H., Takahashi, K., & Watanabe, Y.
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Journal Title
Progress in Neuro-Psychopharmacology and Biological Psychiatry
Volume: 48
Pages: 51-56
DOI
Peer Reviewed
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