2014 Fiscal Year Annual Research Report
教育における宗教性に関する思想史的・人間学的研究――「京都学派」教育哲学を中心に
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24530956
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
西村 拓生 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (10228223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井谷 信彦 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (10508427)
吉田 敦彦 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (20210677)
岡本 哲雄 関西学院大学, 教育学部, 教授 (60268464)
山内 清郎 立命館大学, 文学部, 准教授 (80351253)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 京都学派 / 京都学派教育哲学 / 宗教性 / 超越性 / 生命性 / 臨床性 / 公共性 / 言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「京都学派」教育哲学の思想的系譜を基盤として、教育における宗教性・超越性というテーマを論究することを目指してきたが、研究最終年度は、この学派の教育哲学の特質を多角的かつ包括的に捉え直し、それを整理した上で、さらなる議論に開くことを志向した。 まずその一つの成果としては、研究代表者の西村が執筆した論文「「京都学派」教育人間学の暫定的マッピングの試み」がある。これは本研究における「京都学派」教育哲学の系譜論に関する共同研究を踏まえ、その成果を総括する意図をもって書かれたものである。具体的には、西田幾多郎-木村素衞-蜂屋慶-矢野智司における「生命性と超越」を鍵概念とする系譜、田辺元-森昭-田中毎実における「臨床性から公共性へ」という志向をもつ系譜、そして西田から上田閑照-皇紀夫における「言語の限界と可能性」をめぐる系譜が分析され、それぞれの宗教性・超越性へのアプローチの差異が明らかにされた。 また、共同研究のメンバーが一同に会して研究を総括し、かつ成果を公開する試みとして、教育思想史学会第24回大会において「今、「京都学派」研究から教育学は何を問うことができるのか?」というテーマのコロキウムを企画、研究代表者の西村の司会で、研究分担者の岡本と山内、さらに研究協力者の山田真由美と神戸和佳子が研究発表を行ない、研究分担者の吉田がコメンテーターを務めた。この場では、各研究者の関心に応じて、「京都学派」教育哲学が超越を論じる際の思想的スタイル、言説戦略、宗教との関係、政治思想との関係など、多角的な視点から、包括的な人間学的研究の成果が示された。その準備のために夏には京都において研究合宿を実施した。 さらに研究代表者の西村は教育哲学会第57回大会のシンポジウム(課題研究)において報告者を務めたが、その際の報告の中核も木村素衞に関する議論であり、本研究の成果の一部であった。
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Research Products
(13 results)