• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2015 Fiscal Year Annual Research Report

生活改善運動の多様性と変容過程に関する社会教育史研究

Research Project

Project/Area Number 24531006
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

久井 英輔  広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (10432585)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2016-03-31
Keywords社会教育 / 生活改善
Outline of Annual Research Achievements

平成27年度は、生活改善運動の多様な展開を明らかにするという観点から、大正期において婦人雑誌以外にどのようなマスメディアが生活改善運動に関わり、またその関わり方にはどのような特徴があったかを検討した。具体的には、大正期に博文館が刊行した月刊誌『生活』を事例として、都市新中間層に限らない、多様な階層の生活を対象とするメッセージが同誌において発信されていたことを明らかにした。一方で、このように「生活」を全方位的に扱おうとした雑誌は、対象が絞られていないがゆえに読者への訴求力を欠いていたことも指摘した。ここから、「生活改善」を扱うマスメディアに当初多様性が存在したものの、読者獲得競争の中で婦人雑誌がその主力になっていくというプロセスが存在した可能性を示唆した。
また、本年度は計画最終年度にあたるため、平成24年度から27年度までの研究成果を総括した報告書を作成した。報告書では、大正・昭和初期の生活改善の事業において、当初想定されていた生活改善の担い手としての〈中流〉というイメージが、他の階層へと置き換えられていくプロセス(非商業的な運動体)、および、私生活の豊かさを求める〈中流〉へと描かれるイメージが変容していくプロセス(商業的に生活改善と関わった婦人雑誌など)の二つが、並行していたことを明らかにした。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016 2015

All Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 博文館刊『生活』誌と「中流の生活」への視線 -大正期における生活をめぐる啓蒙と商業雑誌-2015

    • Author(s)
      久井英輔
    • Organizer
      日本社会教育学会第62回研究大会
    • Place of Presentation
      首都大学東京
    • Year and Date
      2015-09-19 – 2015-09-19
  • [Book] 生活改善運動の多様性と変容過程に関する社会教育史研究(平成24年度~平成27年度科学研究費補助金[基盤研究(C]研究成果報告書2016

    • Author(s)
      久井英輔
    • Total Pages
      122
    • Publisher
      自費による出版

URL: 

Published: 2017-01-06  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi