2013 Fiscal Year Research-status Report
留学生受入れによる地域活性化の取組みと社会統合の課題に関する国際比較研究
Project/Area Number |
24531061
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 由利子 東京工業大学, 留学生センター, 准教授 (50323829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白土 悟 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (60154374)
長島 万里子 洗足こども短期大学, その他部局等, 講師 (60591451)
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Keywords | 留学生 / 社会統合 / 国際研究者交流 オーストラリア / 国際研究者交流 韓国 / 高度外国人材 |
Research Abstract |
1. 大分、福岡、広島において、共同研究者、研究協力者、自治体等の関係者と研究計画の進捗と今後の進行について打ち合わせを行うと共に、留学生を対象に、地域住民・企業との交流や接点(アルバイト等)、地域への印象、将来の計画についてオンライン調査を実施し、分析結果をとりまとめ、関係者に提示した。大分、福岡において、元留学生を対象に、就職や起業の経緯、仕事や人間関係の状況、在学中の地域住民・企業との交流や接点(アルバイト等)、地域への印象、将来の計画について聞き取り調査を実施した。 2. 南オーストラリア州では、州政府職員、大学の副学長、研究者、学生支援組織の関係者に「留学生受入れによる地域活性化と社会統合」に関連する政策と活動、社会的背景、課題についてヒアリングを行うと共に、同州で就職した元留学生に対して、就職や起業の経緯、仕事や人間関係の状況、在学中の地域住民・企業との交流や接点(アルバイト等)、地域への印象、将来の計画につい聞き取り調査を実施した。 3. 韓国の大邱広域市では、教育の国際化特区推進計画の推進状況について、教育庁、大学、中学校、グローバル教育センターの関係者にヒアリングを実施し、同市で学ぶ留学生に対しても、地域住民・企業との交流や接点(アルバイト等)、地域への印象、将来の計画について聞き取り調査を実施した。 4. 移民政策学会、日本評価学会、日本比較教育学会、異文化間教育学会の大会において、調査結果と分析フレームワークについて研究発表を行うと共に、『大学論集』第45集に、韓国での調査結果分析に基づいた論文を投稿し、掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 大分、福岡、広島における調査:自治体、大学、留学生支援団体の関係者に研究の進捗と今後の計画について打ち合わせを行うと共に、留学生及び元留学生を対象に、オンライン調査と聞き取り調査を実施し、予定通りの成果を挙げることができた。 2.南オーストラリア州:州政府の教育政策及び移民政策を担当する職員、大学の副学長、アデレード大学やフリンダース大学の研究者、Training Advocateという学生支援組織、Education Adelaideという留学生リクルート組織の関係者に「留学生受入れによる地域活性化と社会統合」に関連する政策と活動、社会的背景、課題についてヒアリングを行うと共に、同州で就職した元留学生9名に対して、就職や起業の経緯、仕事や人間関係の状況、在学中の地域住民・企業との交流や接点(アルバイト等)、地域への印象、将来の計画につい聞き取り調査を実施し、予定通りの成果を挙げることができた。。 3. 韓国(大邱広域市及び釜山市)における調査:大邱広域市では、教育の国際化特区推進計画の推進状況について、教育庁、大学、中学校、グローバル教育センターの関係者にヒアリングを実施し、同市で学ぶ留学生に対しても、地域住民・企業との交流や接点(アルバイト等)、地域への印象、将来の計画について聞き取り調査を実施し、また、釜山市では、釜山国際交流財団外国人留学生支援センターの事務局長と担当職員から、活動内容のヒアリングを行い、予定通りの成果を挙げることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 大分、福岡、広島における調査結果の取りまとめと発表:これまでの留学生に対するオンライン調査結果、各県で就職/起業した元留学生に対する調査結果、留学生や元留学生を支援する諸団体への聞き取り調査結果を横断的に比較・分析し、関係者にその結果を提示し、ヒアリングを行うと共に、学会等で発表を行う。 2. 南オーストラリア州における調査と、調査結果の発表:元留学生の内、特に工学分野で学位を取得した者を対象に、就職や起業の経緯、仕事や人間関係の状況、在学中の地域住民・企業との交流や接点(アルバイト等)、地域への印象、将来の計画につい聞き取り調査を行うと共に、留学生雇用先企業、留学生起業地域の人々などを対象として、雇用・起業後の組織や事業の変化、留学生の定着・活用の課題について面接調査を行い、それぞれの調査結果を分析し、関係者にその結果を提示し、留学生の受入れ・定着を地域の活性化につなげるために必要な政策や措置についてヒアリングを行うと共に、学会等で発表を行う。 3. 韓国(仁川市、ソウル市)における調査と日本との比較分析、研究成果発表:教育の国際化特区推進計画の対象地域で、欧米の有名大学の分校を誘致してグローバル教育都市を目指す仁川市を訪問し、留学生の社会統合の状況等について、教育庁、仁川市庁の関係者から話を聞くと共に、ソウルの教育科学技術部を訪問し、韓国政府としての政策と展望をヒアリングし、大邱広域市、釜山市、全羅北道、大分、福岡,広島等での調査結果と比較し、日韓の政策の特徴、地域ごとの取り組みの特色とその背景について分析し、学会等で発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
海外の学会における研究発表を取りやめたため 海外の対象地における追加調査の費用に充当したい
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Research Products
(7 results)