2013 Fiscal Year Research-status Report
現代の学生文化と学生支援に関する実証的研究ー学生の「生徒化」に注目してー
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24531072
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Research Institution | Keiai University |
Principal Investigator |
武内 清 敬愛大学, 国際学部, 教授 (30012579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱嶋 幸司 (浜島 幸司) 立教大学, 公私立大学の部局等, その他 (50459278)
岩田 弘三 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (70176551)
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Keywords | 大学生 / 学生文化 / 生徒化 / 学校化 / 大学満足度 / 大学教育 / 学生支援 / アンケート |
Research Abstract |
1 全国の大学生に対するアンケート調査を14大学で実施した。 その内容は、学生の属性、入学動機、生活の比重、大学授業満足度、サークル活動、友人関係、大学の施設・設備満足度、大学満足度、普段の日の生活、アルバイト、子どもの頃の経験、高校時代にしたこと、出身高校、大学観、普段していること、自分の性格、考え方、日頃の行動、社会意識、将来像、自由記述からなる。 2 その内容を、分析中である。分析の際、重視している点は、以下の3つである。第1に、過去2回ほどほぼ同じ大学でまたほぼ同じ内容でで調査を実施しているので、学生の時系列の変化をこのデータから追うことができる。第2に、様々タイプの大学が対象になっているので、大学間の違いに注目する。第3に、個人レベルでみるとさまさまな回答間に関連がみられる。その傾向を掴む。 3 以上のデータを解釈するために、研究会を開催し、メンバーの日頃の大学での観察、教育、指導の実践から得られる知見も加味し、議論を深めている。 4 さらに、調査対象者の通う大学のデータも蒐集し、大学の風土や教育が学生に与える影響も考察して、議論している。その結果は、最終報告書にまとめる。 5 全体の傾向としては、授業への出席率は上昇し、学生の「真面目化」は、進行している。また、大学の「学校化」も進行し、学生の「生徒化」と大学の「学校化」は、パラレルに進行している。そのような中で、学生の実際の学びと大学の教育及び指導の在り方が問われている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度、一番メインで時間も労力のかかる大学生調査が、多くの方の協力で、予定通りに実施できたことは大きい。現在、大学別集計、及び主なクロス集計が出され、データの読み込みが行われている。これから、詳細な分析に取り掛かる。 大学生の意識や行動を規定する大学の社会文化的環境(大学ランキングなどを含む)とデータとの関連付けの方法に関して、明確になっておらず、今後の課題となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査は、得られたデータをどのように解釈するのかが勝負である。今回の大学生調査で言えば、学生の意識や行動に影響する様々な要因の相互関連に関する仮説(見方)が重要になっている。 また、単純集計やクロス集計だけでなく、多変量の分析も必要である。そして、外国の大学との比較の視点も必要である。 さまざまな知識や情報を動員して、アンケート調査の分析を行うと同時に、その結果を 学会や最終報告書にまとめる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
14大学を対象にした大学生調査の実施が、予定より少し遅れたため、分析のための会合を開催する回数が、予定より少なかったため。 学会発表も、当初の予定より、少人数で行い、旅費も少なかった。 次年度は、最後の年に当たり、補充資料の蒐集と、学会発表と、詳細な最終報告書を 作成する。その為に、会合も多く開催する。 研究メンバー以外の専門家の意見も聞く機会を増やし、データ解釈の参考にする。学生文化の観察やインタビューも行う。 大学職員の人の意見を聞く会を開く。
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Research Products
(5 results)