2012 Fiscal Year Research-status Report
外国語活動に関する児童の好き嫌いの度合いと学級担任の満足度
Project/Area Number |
24531099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
猪井 新一 茨城大学, 教育学部, 教授 (80254887)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 外国語活動 / ALT / 英語の好き嫌い |
Research Abstract |
小学校外国語活動の実施形態に関する調査を茨城県内を中心に進めた。ある市では,業務委託ALTとのティームティチングを実施しており,そのような場合学級担任は,ALTとの掛け合いの授業ができないため,学習指導案作成も含め,かなりALTにその指導の大部分を任せてしまう傾向が見られた。特に,英語の教員免許を持たない場合,その傾向は特に強いようである。また,ある別な市の学校では,直接ALTを自治体として雇用しており,学級担任との文字通りのTTが可能であるにも関わらず,やはりALTに指導を任せてしまう傾向が見られた。別な学校では,学級担任が中心となってALTとのTTを実施していたが,児童の言おうとしている内容よりも,児童が英語を言うことができるかどうかの,いわゆるスキルを重視していることも見られた。外国語活動の実施形態は予想したように,多種多様であった。ただ危惧されるのは,学級担任がその指導の大部分をALT等に任せてしまうことがあることである。このことが児童の英語嫌いの要因となっている可能性がある。 児童の外国語の好き嫌いおよび小学校教師の外国語活動の満足度についてのは文献を中心に調査を進めた。生徒は中学校入学時点で,クラスの10%から15%程度がすでに英語嫌いになっている可能性があり,大きな課題であることが判明した。小学校教師は,他の学校業務に忙殺され外国語活動の教材・指導法研修まで十分な時間をとることができない状況にあることも分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
茨城県内の外国語活動指導形態の特徴はある程度把握したが,学級担任および児童対象のアンケート調査実施まで至っていない。本研究は外国語活動を担当している小学校教員からインタビュー等によりデータをとる必要がある。同時に児童から英語の好き嫌いに関してデータをとる必要があり,学級担任の協力を得ることが必須である。そのためには,研究者との学級担任との信頼関係を構築することが必要であり,そのことに予想外の時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
小学校外国語活動に関する文献の調査をもとに,小学校教員の外国語活動指導の満足度および児童の英語学習の好き嫌いに関するアンケート項目を作成し,協力していただける小学校教員の勤務校を訪問し,アンケート調査および授業参観を実施したい。小学校教員および児童へのアンケート調査をする際に,予備調査が必要と考えられ,それも含めて研究の進度を上げる必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度,外国語活動に関するアンケートが未完成であったために,小学校訪問をし,教員および児童からデータを取ることがができなかった。そのため,平成24年度184,391円の使用残高となった。 平成25年度は,小学校訪問・学会参加等の旅費(450,000円),物品費(184,391円),謝金(20,000円),その他(30,000円),合計684,391円の支出を予定している。
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Research Products
(1 results)