2014 Fiscal Year Research-status Report
外国語活動に関する児童の好き嫌いの度合いと学級担任の満足度
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24531099
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
猪井 新一 茨城大学, 教育学部, 教授 (80254887)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 外国語活動 / 学級担任 / 授業の好き嫌い / 英語教員免許 / 英語学習意欲 / 相関関係 / 授業時数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主たる目的は、英語や外国語活動に対する児童及び学級担任の情意的態度の関連性の有無を調査することである。平成26年度も小学校訪問を実施し、データを収集した。最終的には、茨城県内の公立小学校8校の5,6年児童979人および指導教師46人(学級担任43人、外国語活動担当教師3人)からアンケート調査に協力していただいた。児童と学級担任間の関連性を調査する前に、児童内および指導教師内のアンケート回答の関連性を調査した。分析の結果、以下のことがわかった。 1)児童の回答内および指導教師の回答内の関連性 児童の回答は、英語の好き嫌い、外国語活動の授業の好き嫌い、英語学習意欲、活動に対する自信度の4項目間で、中程度の相関関係が見られた。指導教師の回答は、英語教員免許の有無、教師自身の英語の好き嫌い、授業の好き嫌い、外国語や異文化への興味関心等に対する態度間において、相関関係がみられた。一方、英語教員免許の有無に関する回答は、外国語活動の指導力や他教科の指導力の向上および外国語活動の満足度のそれぞれに関する回答とは、ほとんど関連性はなかった。 2)児童および学級担任の回答の関連性 学級担任の英語の教員免許の有無は、児童の英語や授業の好き嫌い、英語学習意欲、活動への自信度のいずれの項目とも相関関係は見られなかった。英語の教員免許の有無は学級担任自信の外国語や授業の好き嫌いには影響を与えていたが、児童には影響を与えていなかった。次に、英語教員免許の有無および授業時数を制御変数とし、児童および学級担任の外国語や授業に対する回答の偏相関関係を調査した。その結果、学級担任の外国語活動の授業の好き嫌いは、児童の授業の好き嫌いおよび児童の英語学習意欲と中程度の相関関係が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外国語活動に関する調査をする上で、一定の条件を満たす研究協力校からのデータ収集の必要性があり、そのような協力校をさがすのに相当時間を要し、また、その協力校の都合によりデータ収集が平成26年9月上旬となってしまった。そのため、当初計画したよりも、研究全体の進行そのものが相当遅れ、データの分析が不十分であり、冊子の形での報告書作成作業もまだ終了していない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
データの更なる分析をし、これまでの調査を報告書の形としてまとめ上げる作業を進めたい。また、学会等で、研究成果を積極的に発信したい。
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Causes of Carryover |
当初計画していたよりも、研究全体の進行そのものが相当遅れてしまい、データ分析が終了せず、また冊子の形での報告書作成作業が終了していない。ゆえに報告書作成経費が未使用額として発生している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主に、これまでの取り組みを冊子の形として報告書を作成するための印刷代、製本代として使用する。その経費に余裕があれば、論文投稿費、学会発表旅費等として使用したい。
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Research Products
(6 results)