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2013 Fiscal Year Research-status Report

人工内耳装用児の音韻意識習得タイプに対応した指導プログラムの開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24531232
Research InstitutionTsukuba University of Technology

Principal Investigator

長南 浩人  筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (70364130)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 城間 将江  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (80285981)
濱田 豊彦  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80313279)
Keywords人工内耳装用児 / 音韻意識 / ワーキングメモリ / 注意の抑制制御 / 語彙力
Research Abstract

本研究の目的は、人工内耳装用児の音韻意識の発達の道筋を、彼らが主用する心理的要因の違いという点から明らかにすることである。平成25年度は、心理的要因のうち、ワーキング・メモリと中央実行系を責任概念とする注意の抑制制御機能という認知能力の発達および語彙力を検討した。対象児は、5・6歳児、小学1年生および小学2年生であった。音韻意識検査には、音節分解課題と音節抽出課題を用いた。ワーキング・メモリの測定には、カウンティングスパンテストを用いた。注意の抑制制御機能の測定には、晴れ‐雨ストループ課題を用いた。その結果、カウンティングスパンテストと晴れ‐雨ストループ課題の成績は、各年齢群間における統計的有意差は見られなかった。音韻意識検査における音節分解課題と音節抽出課題、語彙力にも発達的変化は観察されなかった。また音韻意識課題の得点のレンジは、各年齢群で同じであり、音韻意識が未発達な者から健聴児並みの発達を見せる者までが、いずれの群にも見られた。そこで、音韻意識の発達の個人差は、加齢による認知および語彙力の発達では説明できず、各被験者の認知および言語要因の発達とその音韻分析課題に対する利用の仕方の違いによるものと考えた。そこで、音韻意識得点を説明変数とし、カウンティングスパンテストと晴れ‐雨ストループ課題の得点、および語彙力を説明変数とするクラスター分析を行った。分析の結果は、以下のクラスターの存在を示した。すなわち認知能力と語彙力が高く、これらの能力を利用して音韻意識課題において高得点を示すクラスター、認知能力と語彙力が高いにも関わらず音韻分析得点が低いクラスター、語彙力が低く音韻分析得点が低いクラスター、認知能力と語彙力の両方が低く、音韻分析得点も低いクラスターであった。以上のことから、人工内耳装用児の音韻意識の発達に関与する心理的要因の関与の仕方を明らかにすることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年度は、人工内耳装用児の音韻意識の発達の道筋を、彼らが主用する心理的要因の違いという点から明らかにするという研究目的の、心理的要因の機能差と音韻意識の発達との関連を明らかにすることができた。このことにより、平成26年度の目的である指導プログラムの作成と実施が可能となることから、上記の評価を行った。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度までの心理学的研究により、人工内耳装用児の音韻意識の発達に関連する要因の抽出、それらの要因と音韻意識の発達との関連および個人差に関する知見を得ることができた。そこで、今後は、これらの結果を踏まえて指導プログラムを検討するとともに、プログラムを実施して、音韻意識の形成的研究を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額は、わずかであり、当初の予定通り使用したと考える。
平成26年度請求分と合わせて、主に音韻意識の検査記録媒体に要する経費に充てる予定である。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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