2014 Fiscal Year Research-status Report
過疎地域における住民参加型の特別支援教育体制の有効性:心理-教育的支援を通じて
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24531258
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
小林 健史 北海道医療大学, 心理科学部, 助教 (60583903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 竜作 北海道医療大学, 心理科学部, 准教授 (00411372)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 子育て / 支援 / 社会資源 / 鳥瞰図 / 特別支援教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度に作成した「子育てサポートメンタルマップ」を使用し、発達性読み書き障害の疑われた児童を観察評価した。その成果は、子育てサポートメンタルマップを用いた評価と支援と題する論文として報告した(発達障害支援システム学会 14巻1号 印刷中)。 本研究の目的は1)住民や保護者へ心理-教育的支援を行い、地域住民の表に現れない障がい児に対するネガティブな理解が、それにより変化する過程を明らかにする(心理ー教育的支援の有効性)、そして、2)資源の少ない過疎地域にあった、地域で発達障がい児を支える包括的で持続可能な特別教育支援体制を作りその効果と妥当性を検討することであった。 平成25年度から、住民参加型の授業に係る地元の自然観察センターの関わりにより、発達障がい児のみならず、典型的発達を遂げている児童についても、地元の自然や産業をテーマにした授業が同様に行われた。 平成26年度は、初年度から継続して研究者が年に3回学校訪問を行い、特別な支援を必要とする児童の授業中の観察を行い、必要に応じて個別相談を実施した。また、地元の自然観察センターとともに校内研究会に助言者として参加し、生態学的妥当性を考慮しつつ助言を行った。それにより、すでにほぼ自立した特別支援教育体制の構築がなされていることを教員に意識化するに至っていると考えている。 現在、本研究の包括的な成果を測定するため、子育てサポートメンタルマップを参考にし、研究者、学校、地元の自然観察センター、住民に加え、発達支援センターを包含した、それぞれの機関の関係性とサポート感を明らかにするための鳥瞰図的なアセスメントシートを作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまでの成果報告を、子育てサポートメンタルマップを用いた評価と支援と題する論文として報告した(発達障害支援システム学会 14巻1号 印刷中)。また、今後の研究の遂行に係るアセスメントシートの作成に着手できている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力校の教員、自然観察センターの職員、住民、発達支援センターの職員に、現在作成中のアセスメントシートを用いた調査及びインタビュー調査を実施し本研究の成果を解析する予定である。
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Causes of Carryover |
最終年度に予定していた情報収集に時間を要した。平成27年2月に道内の悪天候の影響で交通手段が遮断されたため、未使用が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究協力校における調査に係る現地への2回分の旅費、謝金として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)