2014 Fiscal Year Research-status Report
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24540037
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| Research Institution | University of Fukui |
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Principal Investigator |
小野田 信春 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40169347)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 国際研究者交流 / インド / アフィン代数幾何学 / 可換環論 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、研究課題に関連して、2次元完備局所環 R 上の環 A が R 上有限生成となるための条件について研究し、昨年度に得た定理を補強する次の結果を得た。
定理 (R,m) は剰余体 k の代数的閉包 k' が k 上有限であるような2次元完備局所環で、A は R 上の超越次元が1のクルル環とする。R の非可逆元 π であって、A[1/π] がネーター環となるものが存在し、さらに、πA の任意の極小素イデアル P について、P の R への制限 p は高さが 1 であり、かつ、R/p 上 A/P の超越次元は0であると仮定する。このとき、以下の条件は互いに同値である。(1) A はネーター環である。(2) A/πA はネーター環である。(3) mA = A である。
さらに、昨年度に証明した主定理は、A が R 上有限生成となるための条件を与えているが、その条件を弱めると定理が成り立たないことを示す反例を、R が複素数体上の2変数形式的べき級数環の場合に具体的に構成した。その反例では、A はネーター一意分解整域 D と R 上の1変数多項式環 R[X] の共通部分 D ∩ R[X] の形で表せ、A はネーター整閉整域であるが、R 上有限生成ではない。この例では D の構成が鍵であり、それには、前回の科研費で採択を受けた研究成果を活用した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題に関連して、昨年度に得た定理をを補強する結果が得られた上に、昨年度に証明した主定理の条件を弱めることができないことを示す反例を構成できたことは大きな成果である。ただし、今年度は最終年度に当たるため、交付申請書で設定した3つの課題を完成させる予定であったが、計画していた海外共同研究者のもとへの出張が双方の都合が合う日程が見つからず、実現できなかった。そのため、研究を完全な形で完成させることができなかった。これについては、翌年度の完成を目指す。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究計画を1年延長することになったことを踏まえ、次年度には交付申請書で設定した課題の完成を目指す。これまでの研究で得られた成果を改めて総括し、まず、R が複素数体 C 上の3変数多項式環のとき、R 上の A1-patch の有限性生成について考察し、所期の目的を果たす。次に、もうひとつの目的である A2-fibration およびその一般化であるAn-fibration の構造解明についての研究を完成させる。さらに、関連して、2次元完備局所環上の環の有限生成性についての研究も継続して行うとともに、研究計画と強く関連する問題として、基礎環上の生成ファイバーの構造が与えられた環の構造を決定する研究も継続して行う。
これらの研究を完成させるためには、海外共同研究者のもとに出張して共同研究を行う必要がある。今年度は計画通りの出張ができなかったため、来年度は連絡を密にして、連携の強化を図る。
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| Causes of Carryover |
本研究には海外共同研究者が2名いて、毎年海外共同研究者のもとに出張して研究を行う計画を立てていた。平成24年度と平成25年度には計画通り海外出張を行ったが、平成26年度は、双方の都合の合う日程が見つからず、予定していた海外出張ができなかった。そのために、次年度使用額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
主たる使途は旅費である。計画していた海外共同研究者のもとへの出張を次年度に行うこととし、未使用額の大部分はその経費に充てる。それ以外にも、国内の主要な研究集会である可換環論シンポジウム、アフィン代数幾何学シンポジウムに出席するとともに、アフィン代数幾何学の専門家を当地に招いて専門的知識の提供を受ける。
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