2012 Fiscal Year Research-status Report
自己組織化マップにおける大域的整列化と準吸収特性を有するクラスに関する研究
Project/Area Number |
24540134
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
星野 満博 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (90322338)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 自己組織化マップ / 非線形解析 |
Research Abstract |
当該年度の研究概要としては,自己組織化マップ数理モデルにおいて,逐次学習による順序化・整列化の形成過程での状態クラスに注目したとき,閉クラスおよび準吸収的特性をもつクラスの存在性に焦点をあて,理論的アプローチと計算機シミュレーションによる解析を実施し,研究を進めてきた.詳細は以下の通りである. 1次元配列,1次元ノード値をもつ自己組織化マップ・モデルにおいて,学習率が一定の条件のもとで単調性を保証しないような特徴的な学習方法が幾つか存在するが,そこでの順序化,整列化の特性を考察する為に,数理的アプローチによる解析を試みた.主に,可変学習率の導入と大域的整列化を保証する為の一つの十分条件を与えた.更に,このときの整列化の挙動を検証する為の計算機シミュレーションを実施した.また,ノード値の空間として内積空間を仮定した自己組織化マップ・モデルにおいても,準吸収特性をもつクラスの存在性とその性質について,研究を推進することができた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定での準吸収特性をもつクラスの存在性とその性質についての理論研究及び大域的順序化,整列化の評価指標の提案に関しては,十分な結果が得られていないが,これまで扱ってこなかった学習方法の仮定のもとでの理論展開とそこでの特徴的な数値例を構築することができた.全体としては,自己組織化マップにおける大域的整列化現象とそこへ至るまでの形成過程について,数学的構造の解明への研鑽を積むことができたと考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度の研究実施計画は以下の通りである. 自己組織化マップ・モデルにおいて,逐次学習による順序化・整列化の形成過程での状態クラスに注目したとき,閉クラスおよび準吸収的特性をもつクラスの存在性に焦点をあて,理論的アプローチと計算機シミュレーションによるアプローチを試みる. 1.学習率変動と大域的整列化の関係についての数理的検証を実施. 2.ノード値の空間として内積空間を仮定した自己組織化マップ・モデルにおいて,順序化,整列化とその形成過程に焦点をあて,非線形関数解析学的アプローチにより展開する.特に,準吸収特性をもつクラスの存在性とその性質についての理論研究に重点をおく. 3.準吸収的特性を用いることによる自己組織化マップの大域的順序化,整列化の評価指標を提案する.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.ワークステーションの購入(更なる計算機シミュレーションの為) 2.関係書籍の購入 3.旅費(研究成果発表の為) 4.謝金 5.その他消耗品
|
Research Products
(4 results)