2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24540143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
藤田 岳彦 中央大学, 理工学部, 教授 (50144316)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 確率論 / 金融工学 / 保険数理 / 数論 / ゼータ関数 |
Research Abstract |
2012年度は 2編の論文を発表した。 1つは 金融工学・保険数理への確率論の応用で Discrete stochastic calculus and its applications, Adv. Math.Econ. 16, 119-131( 2012) with Ishimura, N. and Kawai, N.である。 研究代表者が前に構築した離散確率解析の理論を金融工学・保険数理とくに離散HJB方程式とその具体解の導出に応用した。 さらに マルグレーブオプションのプライシングにも適用した。2つ目は 確率論の数論への応用でSpecial Values of the Hurwitz zeta function via generalized Cauchy variables,Kyoto Journal of Mathematics, Vol. 52, No. 3, 465-478(2012) with Yano, Y.である。 本論文では 研究代表者が前から進めている確率論と数論の融合、とくに ゼータ関数論への応用をさらに推し進めて 一般化コーシー分布とフルビッツゼータ関数の関係について詳しく調べた。また一般化コーシー分布 の独立な$n$個の積の確率密度関数の具体的計算、コタンジェント関数とその一般化の部分分数展開への応用などについても研究を行った。本研究は 確率論の金融工学・保険数理などへの応用と、数論を始めとする純粋数学への応用の両方を視野に入れた研究であり研究遂行は問題ないものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は 確率論の金融工学・保険数理などへの応用と、数論を始めとする純粋数学への応用の両方を視野に入れた研究でありそれらに関する2編の関連論文を発表することができ、問題ないと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年は 2013年6月末にイスタンブールで開かれる International Conference on Applied Economics において研究の一つの柱である離散確率解析とその応用について 講演を行う。その後、京都大学、大阪大学、神戸大学、関西大学、立命館大学、九州大学、琉球大学の各共同研究者たちと研究打ち合わせを行いながら研究を進めていく予定。2013年11月に琉球大学において開かれるシステム情報制御学会や2014年3月に京都大学数理解析研究所において開かれる研究会にて研究発表予定である。また、2014年3月には共同研究者であるカンボジア プノンペン王立大学、マム助手との共同研究を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年3月に研究打ち合わせの旅費(カンボジア プノンペン王立大学、マム助手との共同研究打ち合わせ)に使用した。2013年6月にイスタンブールで開かれるInternational Conference on Applied Economics への出席講演, 京都大学、大阪大学、神戸大学、関西大学、立命館大学、九州大学、琉球大学の研究者たちとの共同研究打ち合わせの旅費、研究会出席講演に必要な旅費、必要な書籍(確率論、ファイナンス、解析学)などの購入に用いる。また、2014年3月にもカンボジア プノンペン王立大学、マム助手との共同研究打ち合わせ旅費に用いる。
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Research Products
(3 results)