2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24540155
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
米田 力生 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (70342475)
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Keywords | ・閉値域 / 可逆作用素 / ベルグマン空間 / テープリッツ作用素 / ベリジン変換 |
Research Abstract |
・ベルグマン空間は、複素平面上の開単位円板上のp乗可積分正則関数からなるバナッハ空間であり、複素平面上の単位円上のp乗可積分正則関数からなるバナッハ空間として定義されるハーディー空間とは密接な関係があり、p=2の場合、両空間とも荷重付きベルグマン空間とみなすことが出来る。本研究の目的は、一般的な空間である荷重付きベルグマン空間上の作用素の解析を行うことである。 そこで先ず、荷重付きベルグマン空間上で定義される代表的な作用素であるテープリッツ作用素に着目し、その解析を行った。具体的には、荷重付きベルグマン空間上で定義されるテープリッツ作用素の閉値域を持つ必要十分条件を特徴付ける研究に着手し一定の成果を上げた。その結果は幾つかの研究集会において発表し、現在、専門雑誌に投稿中である。 そして、その作用素の特徴付けを応用し、テープリッツ作用素の可逆性に関する研究を行い、これまでには無かった新しい結果を得た。そこでまとめた結果は学術論文として現在投稿中である。また、その結果に関して更なる吟味を重ね、荷重付きベルグマン空間上における(ある特殊な条件の下で)一般的な有界作用素の閉値域を持つ新しい必要十分条件を得た。その結果に関しては幾つかの研究集会において発表を行い、現在、専門雑誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・ベルグマン作用素の可逆性に関して着実に結果を出しつつあり、今後の展望も開けてきているため。
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Strategy for Future Research Activity |
・ベルグマン空間上の作用素の解析にはベリジン変換が緊密に関わっているため、ベリジン変換そのものの解析を行うことはベルグマン空間上の作用素の解析を進めていく上で重要になる。そのため、ベルグマン空間上の一般的な作用素のベリジン変換の持つ性質の解析を行っていくことを今後の研究の中心テーマに据え、これまで進めてきた研究を更に発展させていくことを目指す予定である。
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Research Products
(4 results)