2015 Fiscal Year Annual Research Report
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24540181
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| Research Institution | Kumamoto University |
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Principal Investigator |
濱名 裕治 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00243923)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 確率論 / 確率解析 / Bessel 過程 / 到達時刻 / Wiener sausage / Bessel 関数 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
Brown 運動に対する Wiener sausage の体積のエントロピー関数を与えることを目標として，まず，ずれをもつ Brown 運動に対する Wiener sausage の体積の期待値を与えることに取り組んだ．そのために，ずれをもたない Brown 運動の球面への到達時刻の分布関数および密度関数を表示することからはじめ，第２種変形 Bessel 関数とその零点を用いて積分表示することに成功した．それは，すでに知られている Laplace 変換を逆変換する手法を開発したことにより得られたものである．その後，ずれをもつ Brown 運動の球面への到達時刻の密度関数を，ずれをもたない場合の密度関数と Gegenbauer 多項式を用いて表示するに至った．その際に用いた手法を適用することにより，ずれをもつ Brown 運動に対する Wiener sausage の体積の期待値を表示することができた．これらの成果は，いずれも学会等の研究集会で発表され，さらに学術論文として公表されており，すでに掲載されている，または近々の掲載が決定しているものである．さらに，結果を掘り下げると，ずれを変数としてみた関数の連続性は得ることができる．しかし，単調性に関しては満足いく結果は得られておらず，エントロピー関数の候補は見つけられたが，それがエントロピー関数になっているかどうかの結論は得られず，今後の課題となった．また，Ornstein-Uhlenbeck 過程の到達時刻については，Laplace 変換を得ることができたものの，解析の困難さから，逆変換するまでには至っていない．一方，研究の過程において，第２種変形 Bessel関数の零点の指数に関する連続性や汎用数式ソフトによる計算方法が確立できた．このことは，研究目的とは離れるが，予想していなかった大きな成果である．
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