2014 Fiscal Year Annual Research Report
球面上での荷電コロイド結晶化を用いた正多面体状微粒子クラスターの構築
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24550160
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山中 淳平 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (80220424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥薗 透 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (10314725)
豊玉 彰子 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (50453072)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | コロイド / 微粒子 / クラスター / クーロン引力 / 界面活性剤 / 凝集 / 会合体 / 正多面体 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である本年度は、クラスターの構造制御のための会合数分布の測定、共焦点顕微鏡を用いた3次元会合構造の調査、電気泳動による総電荷数の計測、などを行った。また、昨年度までの検討で、界面活性剤の利用が有効である事が明らかになっているため、詳細な検討を行った。正・負電荷をもつポリスチレン粒子、負電荷を持つシリカ粒子と、正・負のイオン性界面活性剤の組み合わせにより、会合・解離の制御を系統的に検討した。特に、負荷電ポリスチレン粒子、シリカ粒子、カチオン性界面活性剤(セチルピリジニウムクロライド)からなる系について、界面活性剤の吸着等温線と表面電位測定およびこれらと、クラスターの会合数の関係を調査した。本2成分系に界面活性剤を添加すると、粒子表面電荷は負から正に反転した。ポリスチレンとシリカを比較すると前者の方が吸着し易いため、等電点における活性剤濃度は低濃度域にあった。適切な濃度の界面活性剤を添加することにより、ポリスチレンは正、シリカは負に帯電し、会合体が再現性よく生成することが明らかになった。また、粒子間ポテンシャルを用いて計算したに会合の至適条件は、実験結果と良く一致した。 さらに、正・負電荷をもつ粒子のブラウン動力学計算機シミュレーションを行った。反対電荷の粒子が中心粒子に付着することで会合体を形成するが、会合体の総電荷数はゼロではなく、overchargeが生じることが明らかになった。 以上の結果は、国の内外の学会で発表したほか、現在、学術論文として投稿を準備中である。
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Research Products
(8 results)