2014 Fiscal Year Annual Research Report
2次電池を有するチタバリ系電子複合材料の性能評価とワイドバンドギャップ化
Project/Area Number |
24560085
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
成田 史生 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10312604)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 圧電強度・機能学 / 数値シミュレーション / 材料試験 / 電子複合材料 / 2次電池 / 電場・力学場相互干渉 / スマート材料システム / マイクロ・ナノデバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,電子複合材料のワイドバンドギャップ化(高効率・非電力化)を目指し,2次電池を有するチタバリ系電子複合材料の性能に及ぼす材料・構造の影響を数値シミュレーション・実験両面から解明するものである.本年度は,検知・駆動用電極を有するチタン酸バリウム積層カンチレバーを取り上げ,圧電検知・応答及び発電挙動に関する理論的・実験的研究を進めた.また,高性能なチタバリ系電子複合材料を見出すため,圧電挙動に関するフェーズフィールドシミュレーション法(結晶粒径・酸素欠陥考慮)の開発・応用も進めた.得られた成果を要約すると以下の通りである. 1.(a) 検知・駆動用電極を有するチタン酸バリウム(BaTiO3)層と銅(Cu)板からなるBaTiO3/Cu積層カンチレバーを作製し,交流電場による先端たわみ・応力および出力電圧・電力を理論・実験両面から解明・考察した.(b) 検知・駆動用電極を有するチタン酸バリウム積層カンチレバーの曲げ振動による出力電圧・電力を解明・考察した.(c) 検知・駆動用電極を有するチタン酸バリウム積層カンチレバーの繰返し集中荷重による出力電圧・電力を解明・考察した. 2.チタン酸バリウムを取り上げ,微視構造の適切なモデル化を行い,Ginzburg-Landau理論および酸素拡散に基づく結晶粒成長フェーズフィールド解析プログラムを開発・応用して,結晶粒微細化及び酸素欠陥導入による高効率・非電力化について解明・考察した. 3.検知・駆動用電極を有するチタン酸バリウム層と2次電池薄膜からなるチタン酸バリウム積層カンチレバーの圧電検知・応答及び発電・蓄電挙動解明を目指し,基礎的研究を進めた.
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