2013 Fiscal Year Research-status Report
化学量論に基づく浸炭・窒化過程の化合物析出と力学場解析およびその変態・熱・力学
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24560118
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 達雄 埼玉工業大学, 付置研究所, 教授 (10025950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 竜二 埼玉工業大学, 公私立大学の部局等, その他 (40398540)
上原 拓也 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (50311741)
渡邊 陽一 仙台高等専門学校, その他部局等, その他 (60515154)
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Keywords | 窒化 / 浸炭 / 拡散 / 窒化物 / 化学量論 / 弾塑性解析 / 残留応力 |
Research Abstract |
鋼の窒化における窒素や窒化物の分布については,これまで多くの理想化した解析が行われているが,これらは窒化物γ’相-Fe4Nやε相―Fe3Nの存在を前提として拡散解析を行い,それによる窒素濃度分布を求めるものがほとんどである。 ここでは,まず,窒化の過程を非平衡的に考察することよって,順次α相,γ’相,ε相の発生を考えて解析を行う考え方を提示し,それに伴う窒素濃度と体積変化を求める。浸炭過程では,このような化合物は生成品とし、拡散解析を行った。これらの結果をもとに。ひずみと弾塑性応力,すなわち残留応力の解析を実施したが、浸炭、窒化は部材表面の極く浅い部分に限られていることから,解析は1次元(ないしは準1次元)解析で十分であるとして基本的な論理を展開し,プログラムの開発を行った。 なお、窒化についてはSCM420材について、実際にガス窒化実験を行い、残留応力を実測し、シミュレーション結果と比較したところ、ほぼ妥当な対応を見せたことから、これらの理論、シミュレーションの妥当性が検証できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
浸炭。窒化の基礎理論は完成し、それに基づくMATHEMATICAによるシミュレーションプログラムはその骨格ができて、現在若干の手直しを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
先ず窒化については、1-2か月程度で完了し、浸炭過程について構築したソフトの補正を行う。この際、浸炭では生じる残留応力が小さく表面処理の効果が少ないため、焼入れの解析についても実施を予定している。 なお、基本となる材料パラメーターの温度、成分依存衣については、格子パラメーターのデータを援用する事を意図する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
幸にして他の助成金(H23のみ)が獲得できたため、とくに旅費などが余裕ができた、 高速解析装置、國内外の学会への参加旅費、登録費など
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