2013 Fiscal Year Research-status Report
積層造形法に基づく機能性部品の異種材料密着性制御に関する研究
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24560137
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
楢原 弘之 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (80208082)
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Keywords | 高速プロトタイピング / アディティブ・マニュファクチャリング / ラピッドプロトタイピング / 3Dプリンター |
Research Abstract |
本研究は積層造形法でMID の迅速試作実現を将来的な目標とし、本研究課題では同種/異種材料の密着性を制御する方法を明らかにすることで、MID 部品のラピッドプロトタイピングを実現するために必要となる基礎理論を整備することにある。平成25年度は以下の課題を実施した。 (1)接合問題における熱成形プロセスの基礎実験装置の構築: 溶融式MID-RP成形プロセス中での接合への影響を検証するための基礎実験装置の構築を行った。 (2) 種々の加工雰囲気下での改質処理基礎特性実験:大気圧プラズマ処理など、加工雰囲気が与える接合への影響を測定した。 (4) 溶融式MID-RP成形における接合問題の基礎特性実験:2層から実際の積層プロセスである多層へ拡張した際の、接合面の評価を行う。溶融式MID-RPで成形部品の、表面自由エネルギー、機械的特性(密着強度)等を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大気圧プラズマを溶融ヘッド直下に照射させる予定であったが、プラズマ発生の前に照射ノズル付近で放電が起きてしまっている。また導電性樹脂においても放電が起きている状態のため、実験装置の改良が必要となっている。ノズル材料や構造を再設計する必要があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
異種材料としての導電性材料への大気圧プラズマ照射が可能となる装置改良を加えて、実験装置が目的に合うように動作するよう進めていく。 またH25年度に予定し実施できなかった内容の研究を実施すると共に成果報告をまとめる。 (1)接合問題における熱成形プロセス影響の表面自由エネルギーに基づいた解析:MID 成形は電気回路を形成する前の表面粗度が電気回路材料の密着性に大きく影響することが知られている。積層造形においても、部品表面粗度を制御する方法を、成形時の走査パターン、造形条件に基づき検討する。また、この成形プロセス中の加熱溶融積層時の温度分布を熱伝導解析し、粗度や密着性との関連性について解析する。 (2) 溶融式MID-RP 成形における接合問題の基礎特性実験:2層から実際の積層プロセスである多層へ拡張した際の、接合面の評価を行う。溶融式MID-RPで成形部品の、表面自由エネルギー、機械的特性(密着強度)等を評価する。 (3) MID-RP試作技術のための基礎理論構築:MID-RP試作技術に関る物理現象を整理し、実験結果と解析結果に基づきMID-RPの実現に必要な基礎理論を構築する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画していた実験装置へのプラズマ発生装置の取り付けの装置改良において放電が起きたため、放電が起きずにプラズマが発生するよう装置改良設計作業の途中であるため、次年度使用額が発生した。今後の装置改良のための予算に充てることを考えている。 今後の実験結果を踏まえた装置改良のための予算に充てることを考えている。 次年度も引き続き、基礎実験装置の構築費用に充てる。また実験を推進するために、実験補助の謝金として経費を使用する。
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