2013 Fiscal Year Research-status Report
超電導磁気浮上式鉄道の地上コイル絶縁劣化診断のための電磁波センシング技術の開発
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24560335
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
川田 昌武 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (00303686)
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Keywords | 超電導磁気浮上式鉄道 / 地上コイル / 絶縁診断 / 部分放電 / 放射電磁波 / 電磁波センシング技術 / 計算電磁気学手法 |
Research Abstract |
本研究では、超電導磁気浮上式鉄道の地上コイルに用いられている絶縁樹脂の劣化予兆現象の一つである部分放電を非接触で検出する電磁波センシング技術の開発を実施している。本年度は以下を実施した。 1.部分放電位置特定のための信号処理の開発、2.雑音除去法の開発、3.部分放電放射電磁波測定による劣化箇所特定実験 なお、上記1、2をもとに3において絶縁劣化した地上コイルを用いた実験を実施した。3の実験は公益財団法人 鉄道総合技術研究所との共同研究によるものであり、本研究課題を申請する際に「本研究を遂行する上での具体的な工夫」の項目で記載している。 上記1では、提案する電磁波センシングシステムにSTA/LTA法(the short-term-average to long-term average ratio method)を組み込むことにより、部分放電から放射される電磁波のアンテナでの到達時間をより明確に検出できることを示した。上記2では、(1) デジタル信号処理、(2) 電磁波吸収材により雑音を効果的に除去できることを示した。なお、デジタル信号処理手法として、FIRフィルター(finite-duration impulse response filter)を電磁波センシングシステムに組み込んだ。上記3では、屋外に設置されている模擬ガイドウェイ側壁に地上コイルを複数配置し、絶縁劣化した地上コイルに高電圧を印加した結果、電磁波センシングシステムが地上コイルで発生した部分放電に起因する電磁波を検出するとともに、その絶縁劣化箇所(絶縁劣化した地上コイル)の特定ができることを示した。 本成果を米国電気電子工学会の絶縁・誘電部門主催の第31回 電気絶縁に関する国際会議(2013年6月)で発表した。また、同第32回国際会議(2014年6月)に投稿している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度において、1.部分放電位置特定のための信号処理の開発、2.雑音除去法の開発、3.部分放電放射電磁波測定による劣化箇所特定実験(公益財団法人 鉄道総合技術研究所との共同研究に本研究により得られた成果を利用)を実施した。 また、本成果を「米国電気電子工学会の絶縁・誘電部門主催の第31回 電気絶縁に関する国際会議、2013年6月、オタワ(カナダ)」において発表した。 しかしながら、初年度実施予定であった模擬欠陥を有する絶縁樹脂を用いた部分放電実験、放射電磁波測定、解析、及び、本年度実施予定の小型アンテナの製作・評価は実施できていない。これについては、来年度に実施する予定である。なお、計算電磁気学手法による部分放電放射電磁波の伝搬様相可視化ついては開発中である。 以上から、当初の計画と多少の前後はあるが、「おおむね順調に進展している」と評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画は下記のとおりである。 1.模擬欠陥を有する絶縁樹脂を用いた部分放電実験、放射電磁波測定、解析 2.計算電磁気学手法による部分放電放射電磁波可視化の計算機実験 3.小型アンテナの製作、評価 また、国内外研究機関の研究者との情報交換や情報収集も積極的に進める予定としている。
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Research Products
(1 results)