2013 Fiscal Year Research-status Report
大幅な省エネルギーを実現する機器定数の可変が可能な新規永久磁石モータ
Project/Area Number |
24560346
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
堺 和人 東洋大学, 理工学部, 教授 (40377099)
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Keywords | 極数変換 / 効率 / 損失 / 巻線切り替え / インバータ / マイコン / 集中巻 |
Research Abstract |
家電やハイブリッド及び電気自動車用のモータを中心に小型・高出力となる永久磁石モータの適用が拡大している。しかし、永久磁石の磁力が固定であるため低速から高速までの可変速運転では低効率の領域ができる。本研究はこの可変速運転における大きな課題を解決する一方法であり、本年度は、以下の成果が得られた。 1.極数変換モータの可変速特性(極数変換の効果の検証と把握):24年度で得た極数変換モータをベースにしたモータで可変速運転時の全範囲の効率分布、損失分を電磁界解析により算出した。その結果、極数変換によって低速から高速回転までの広範囲で高効率が得られることが確認された。特に高速回転域での損失を50%低減できる。 2.巻線切り替え不要の極数変換モータの創出:回転子はモータ電流による磁界で回転子の永久磁石を磁化して極数変換を行う。固定子の極数は従来と同様にコイルの接続切り替えで行う。これに対して、今回はコイルの接続切り替え無しに極数を切り替えることができる固定子を創出した。従来では一つの固定子では1種類の極数の回転磁界しかできない。今回の方式では一つの固定子で複数種類の極数の回転磁界を形成できるのでコイルの接続切り替え無しに極数を変えることが可能になる。 3.原理モデルの試作と実験:極数変換の原理モデルとして、モータコイルと一体化する12個のインバータ回路を試作し、H8マイコンを用いた制御回路を試作し、マイコンで12個のインバータを駆動する動作実験を行い、動作できることを実証した。また、インバータ回路とコイルを一体化し易い集中巻コイルの固定子とし、12個のインバータと接続できる様に全コイルのリード線が外部に取りされた構造の固定子を試作した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
25年度では極数変換を適用した時の可変速運転時モータ特性である効率と損失の分布を解析で算出して、効果があることを明らかにした。 また、巻線切り替え無しに極数を変換できる固定子を創出できた。これらは計画よりもさらに進んだ内容と技術であり、計画以上の成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度で得られた成果を基にしてさらに基礎技術を発展させる。具体的には、極数変換方式の永久磁石モータの詳細検討と巻線切り替え無しの極数変換モータの特性検討、原理モデルの駆動実験を行い、極数変換永久磁石モータの基礎礎技術を確立させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
12台のインバータを含む原理モデルの試作は業者に業者に発注しないで自分達で試作し、予算は次年度のモータドライブ制御回路システムと実験装置の購入に回すため。 モータドライブ制御回路システム:2000千円 実験装置:300千円 部品類・その他:348千円
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Research Products
(13 results)