2013 Fiscal Year Research-status Report
サブ波長ナノグレーティング構造を用いた高機能発光ダイオードの開発
Project/Area Number |
24560377
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
直井 美貴 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (90253228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原口 雅宣 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20198906)
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Keywords | サブ波長回折格子 / 発光ダイオード / 偏光 |
Research Abstract |
本研究は、III族窒化物半導体系発光ダイオードに、サブ波長グレーティング構造を適用し、高機能発光ダイオードの開発を目的としたものである。 平成25年度は、前年度の理論的検討をさらに進めた他、同時に、サブ波長回折格子を表面に実装した紫外および青色発光ダイオードの試作を行い、電流注入による発光実験を行った。 理論的検討については、有限差分時間領域法(FDTD法)による発光ダイオード中の電界分布計算を行った。回折格子中の固有モードは伝搬・消衰モードの2状態があり、回折格子を通過する透過光の振る舞いは伝搬モードの重ね合わせにより説明でき、格子高さがモード間の位相差に影響すること、固有モードが2つ以上存在する条件で、偏光選択性が得られることが分かった。また、実際の発光ダイオードにサブ波長回折格子を実装した場合の非対称系における電磁界分布計算から、発光波長の半分程度の周期で偏光選択性(TE:TM=3:1)が得られることを示した。 360nm帯紫外発光ダイオードに対して、周期200nm、格子高さ150nmを有するサブ波長回折格子を、電子線リソグラフィー法およびICPエッチングを用いて作製した。電流注入発光実験により、その偏光特性はTE:TM=4:1となることを示した。この実験結果は、理論的予測よりも優れた偏光比を示しているが、これは、発光ダイオード最表面のp型層中における光吸収を考慮した計算によってほぼ説明可能であり、理論的予測とほぼ一致する事が分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記載した、デバイス試作実験を実施でき、サブ波長回折格子を使った偏光発光ダイオードの可能性を示した。
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Strategy for Future Research Activity |
2年間の研究成果をもとに、より最適デバイス設計およびその試作・評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ほぼ、当初計画通りの実験計画をしたが、一部、年度末の研究成果発表にかかる旅費が次年度処理となったため見かけ上、研究費を次年度に繰り越すことになった。おおよそ、当初予算通りに使用できている。 次年度は、少額の繰越額とあわせて、当初計画通り実験遂行し、予算支出する予定である。
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Research Products
(8 results)