2014 Fiscal Year Annual Research Report
サブ波長ナノグレーティング構造を用いた高機能発光ダイオードの開発
Project/Area Number |
24560377
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
直井 美貴 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (90253228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原口 雅宣 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20198906)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | サブ波長回折格子 / 発光ダイオード / 偏光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,Ⅲ族窒化物半導体系発光ダイオードにおいて,サブ波長回折格子構造を適用し,高機能発光ダイオードの開発を目的としたものである。 前年度までの,理論的および実験的基礎検討を基に,最終年度は,高偏光および高い光取り出し効率を有する発光ダイオードの設計および作製を行った。 発光波長365nmを有する紫外発光ダイオードに対して,その表面にサブ波長回折格子を実装し,また,回折格子と発光ダイオードの間に低屈折率層を挿入した場合の性能評価を行った。サブ波長回折格子は,高コントラスト回折格子をねらってシリコンを,低屈折率層は二酸化シリコンを検討した。有限差分時間領域法(FDTD法)による電磁界分布による解析の結果,低屈折率層なしの構造の場合,窒化物系発光ダイオード材料の高い屈折率のため光波長が短くなり,光と回折格子周期の間で”サブ波長”関係が満足できず,いわゆる一般の光回折現象が発生し,サブ波長構造中の固有モード閉じ込めが十分にならず,そのため出力光の偏光特性が劣化するのに対し,低屈折率層を挿入した場合,回折格子と材料中の光の間に”サブ波長”関係が維持され一般の回折現象が生じず,出力光は高い偏光特性を有する事が分かった。さらに,低屈折率層と発光ダイオード材料間における光の全反射角が大きくなることにより,光取り出し効率も大きく改善される事が分かった。 上記の理論検討をもとにサブ波長回折格子を実装した紫外発光ダイオードを電子線リソグラフィー法を用いて作製した。電流注入実験を行った結果,偏光比1:18を有する高偏光紫外発光ダイオードの開発に成功した。
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Research Products
(7 results)