2014 Fiscal Year Annual Research Report
RGBカメラによる非接触型パルスオキシメトリーイメージング装置の試作研究
Project/Area Number |
24560513
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西舘 泉 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70375319)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 容積脈波 / イメージング / 酸素飽和度 / 脈拍数 / RGBカメラ |
Outline of Annual Research Achievements |
H25年度から引き続き行った動物実験により、提案システムにより得られた脈波到達時刻における酸素化血液濃度と脱酸素化血液濃度の比の値が動脈血酸素飽和度と相関することを明らかにした。これに基づき決定した較正曲線を酸素化血液濃度と脱酸素化血液濃度の画像の各画素に適用することで、動脈血酸素飽和度の画像化に成功した。動脈血酸素飽和度を非接触で画像化している例は国内外において無く、新規かつ重要な研究成果であり、手術中、ICUにおける酸素モニターとしての利用のみならず、WEBカメラを用いた遠隔地・在宅医療や災害・救急医療における迅速な診断・重症度判別(トリアージ)において大きな貢献が期待できる。 また、ヒトを対象に行った評価試験では、まず、平常時から運動負荷により心拍数と血圧を上昇させた際の脈拍画像計測実験を行った。市販の血圧計を用いて同時に計測した脈拍数との比較を行った結果、両者には高い相関があることが確認され、提案システムの有効性を実証した。さらに、認知葛藤課題であるカラーワード課題(ストループテスト)により精神的ストレスを負荷した際の計測実験を行った結果、安静時と課題実行中では、心拍数が有意に増加することが確認された。加えて、冷水暴露による寒冷刺激による環境ストレスを負荷した際の計測実験では、刺激中に心拍数が有意に増加することが確認された。以上の、ヒトに対する評価試験の結果は、提案手法が非接触・無拘束で各種ストレスに対する応答を連続的に計測できる可能性を示すものであり、臨床医学分野および精神医学分野における新規かつ確度の高いストレス評価法への応用を示唆するものである。
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Research Products
(10 results)