2013 Fiscal Year Research-status Report
連続法を用いた新しい強度変調放射線治療計画法の開発
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24560522
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
吉永 哲哉 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40220694)
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Keywords | 強度変調放射線治療 / 最適化問題 / 微分方程式 / 非線形問題 |
Research Abstract |
強度変調放射線治療 (IMRT) 計画の問題は,照射ビーム係数に関する評価関数の最小化問題に帰着される.本研究代表者は,ビーム係数の制約としての正値性と極小解への収束が理論的に保証され,アナログ電子回路によるハードウェア実装が可能となる独自のアイデアに基づく IMRT 計画法を考案している.従来の IMRT 勾配系では必要な評価関数の2次微分とその逆行列が不要であることも大きな特長である.提案法 (連続法と呼ぶ) は,非線形常微分方程式の解を用いて極小値を求める新しい方法であり,理論・数値解析,および実用化に向けた研究を行うことが本研究の目的である. 平成25年度は,まず,状態空間が4次元の系を対象として基本部分のアナログ電子回路を試作した.試作器の出力が正常に動作することを数値計算結果から検証した.次に,線量に基づく評価関数の単調減少を導く非線形力学系を新たに考案し,解の安定性を理論的に証明することに成功した.当初の計画では想定していなかった成果であり,結果を発展させ,線量-体積に基づく最適化問題を解決できるアイデアを想起することができた.線量の上限・下限値に基づく線量制約を完全に満たすかどうかではなく,臨床での要求に沿った線量-体積に基づく制約を評価とした「許容性」の概念を新規に導入した.臨床例を模擬した数値計算においても,初期の力学系と比較して良好な結果が得られることが確認できた. 前年度の成果をまとめた学術論文を国際ジャーナルで発表し,今年度に得られた結果を国際会議で速報として発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画をすべて実施した.加えて,新たな非線形力学系を考案し,解の安定性を理論的に証明することに成功した.想定していなかった成果であり,線量-体積に基づく最適化問題を解決できるアイデアを想起することができたことなど,研究が大きく進展した.
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Strategy for Future Research Activity |
考案した強度変調放射線治療計画法を数値実験により評価する.種々の臨床設定を想定し,性能および収束速度を従来法と比較する.結果を評価し,国際ジャーナルおよび国際会議を通して広く公表する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額のうち 418,813円については,平成26年3月に国際会議に出席し,当初の研究計画通り出張旅費と会議参加費を使用したが,経理の都合上,実際の支出が4月になったものである.残額の 73,497円については,年度当初に使用する消耗品のために残しておいたものであり,計画通りの研究遂行になんら支障は無い. 国際会議のための出張旅費等は4月7日に支払が完了した.残額を使用して数値実験に必要な消耗品を5月に購入する計画である.
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Research Products
(16 results)