2012 Fiscal Year Research-status Report
概周期運動のための制御理論の構築 ―実用的なヒューマンアシスト技術開発に向けて
Project/Area Number |
24560549
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
平田 健太郎 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (00293902)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 周期運動 |
Research Abstract |
状態遷移作用素によるむだ時間系のシステム表現に関して, モノドロミ作用素に基づく安定解析の研究を推進している. 1次ホールド, エルミート補間を用いたスペクトル計算に関する論文がSICE JCMSI誌に掲載された. 関連の深い共同研究の成果を国際会議 (ASCC 2013) に投稿し, 採択された. より高次の微分情報を用いた多項式補間に関する研究も進んでおり, 近々国内で開催される学会の年会で発表予定である. 制御方策に関しては, むだ時間の伸縮を考慮した繰返し制御に関する研究を推進した. これに関してまとめた論文を 計測自動制御学会論文誌に投稿し, 採録が決定した. また, 繰返し制御に基づくアシストによって, 移動に関するエネルギー効率を高める手法を船舶に対して応用したショートペーパーが, 計測自動制御学会論文誌に掲載された. フィードフォワード制御によるパワーアシストのための予測手法に関する研究も継続しておこなっている. 自転車のペダリング動作において, 関節トルクの一部が未知である状況を想定し, 閉リンク系に対する仮想切断法によるモデル化, 逐次線形化と未知入力オブザーバ (UIO) による推定を組み合わせた手法について, 2件の国内学会発表をおこなった. 実験プラットフォームとして, バレット社製のケーブル駆動式アーム(リースアップ品)を購入した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に記したように, それぞれの項目に対して論文掲載を含む一定の成果が得られており, 研究全体としてはおおむね順調に進展しているものと考えている. 2年目以降は, 概周期運動を記述・解析するための数理モデル検討に重点を置いて, 研究を進めたい.
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Strategy for Future Research Activity |
1年目の研究内容を深化させるとともに, 概周期運動を記述・解析するための数理モデルの検討, 人間-機械系のシンクロナイゼーションとしての同期アシストの検討を進めていく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1月末にlenovo製のコンピューターを発注していたが, メーカー側の部材調達の問題から納期の大幅な遅れが生じた. 平成24年度内の納入が不可能となったため, 発注をキャンセルしたことにより未使用額が生じた. 次年度は当該機材の購入を含め, 汎用アシスト実験プラットフォームの整備を進める.
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Research Products
(8 results)