2014 Fiscal Year Annual Research Report
水素パイプラインによる住宅分散型電源と電池連系システムの導入効果に関する実証研究
Project/Area Number |
24560724
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
高 偉俊 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (20288004)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 水素 / パイプライン / 住宅 / 分散型電源 / 電池連系システム / 導入効果 / 実証研究 / 燃料電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、ライフスタイルを変えることで、エネルギー消費量に影響はあるのか検証を行った結果、省エネルギー型ライフスタイルでは、浪費型に比べて、電力消費量は23%まで削減することができ、エネルギー消費量より自家発電の供給量の方がほぼ近くなったため、北九州水素住宅を通して、ゼロエネルギー住宅になり得ることができる。これらの結果から、住宅のエネルギー消費量には、ライフスタイルが大きく影響を与えていることが分かる。 そして、北九州水素住宅の空調エネルギー消費量に影響を与えているパラメータは何なのかを重回帰分析を行った結果、冷房のエネルギー消費量への関係性は冷房温度、窓開口面積率、方向、構造部材の順で関係性が高いことが分かった。暖房エネルギー消費量への関係性は構造部材、暖房温度、外壁の厚さ、窓開口面積率の順で関係性が高いことが分かった。 研究期間を通して、北九州水素タウンにおいて、燃料電池、太陽電池の実機と実際の住宅で実証実験を行った。得た情報を元に、水素燃料電池などの電池連系システムの設計と評価モデルの構築を目指した。モデルによるシミュレーションの実施を踏まえ、北九州水素タウンの水素燃料電池実証住宅に対するケーススタディを行った。本研究の最終成果として、水素パイプラインによる純水素型燃料電池と太陽電池を導入した住宅の自立型エネルギーシステムを総合的に評価したものである。伝統手法と先進的な技術により作られたエコハウスをライススタイルの視点から省エネルギーの可能性を評価することができた。家庭部門からの二酸化炭素排出量を中長期的に削減していくためには、建設、居住、改修、建替えのライフサイクルに渡って環境負荷が少なく、かつ快適な暮らしを実現する環境共生型エコハウス住宅を全国的に普及していくことに一助となると確信している。
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