2013 Fiscal Year Research-status Report
水産廃棄物残渣等を用いた藍藻毒マイクロシスチン中毒の化学予防
Project/Area Number |
24580304
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小松 正治 鹿児島大学, 水産学部, 准教授 (30325815)
|
Keywords | マイクロシスチン / OATP / 健康食品 / 生薬 / 国際情報交換 / 予防医学 |
Research Abstract |
「安全な水」の供給のための重要課題として、有毒藍藻類由来の化合物中毒、特に肝臓毒マイクロシスチンLR(MC-LR)に対する予防法を確立する必要があり、その毒性についての知識を得るための詳細な毒性学的実験研究が急務である。報告者はMC-LR中毒への予防策並びに対処法の礎を築くため、MC-LRの毒性を抑制する健康食品や生薬を探索している。これまでの研究により、柑橘類の渋み成分であるナリンジンにMC-LRの細胞毒性抑制能を見出した。そこで、さらなる詳細な解析を実施した結果、MC-LRの肝細胞内への取り込み責任分子であるOATP1B3を介したMC-LRの輸送をナリンジンが抑制することを明らかにした。また、ナリンジンのアグリコンであるナリンゲニンにナリンジン以上に強力なMC-LRの細胞毒性抑制作用を見出した。さらに、各種生薬を用いてMC-LRの毒性抑制能を有す生薬の探索を試みた結果、イワジシャに強力な毒性抑制能が検出された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各種の健康食品や生薬にMC-LRの細胞毒性を抑制し得るものを発見した。その機能発現のメカニズムの解析はまだ未着手であるものの、おおむね順調に進展していると判断される。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度計画の続きを引き続き実施するとともに、平成26年度計画を実施する予定である。すなわち、これまでに見出したMC-LRの毒性抑制能を有す化合物、健康食品、ならびに生薬等をもちいたMC-LRの細胞毒性抑制機構の解明に着手する。また、上述の試料に関して、ゼブラフィッシュを用いた機能評価についても検討を加える。
|
Research Products
(9 results)
-
[Journal Article] Molecular cloning and biochemical characterization of medaka (Oryzias latipes) lysosomal neu4 sialidase.2014
Author(s)
Shiozaki, K., Ryuzono, S., Matushita, N., Ikeda, A., Takeshita, K., Chigwechokha, P., Komatsu, M., Miyagi, T.
-
Journal Title
J. Fish Physiol Biochem.
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-