2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24580307
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
横山 雄彦 北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (60296431)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | D-アスパラギン酸 / ヒジキ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒジキD型アスパラギン酸(Asp)の生理機能および代謝機構という課題の中で,①ヒジキD-AspとL-Aspの局在の比較,②ヒジキD-Aspの生理機能の解明,③D-Asp合成経路の探索を行った。D-AspとL-Aspの局在の比較であるが,抗D-Asp抗体と抗L-Asp抗体を作製し,それぞれについて輪切りにしたヒジキを染めたところ,ヒジキのD-Aspが中心部に局在していたのに比べると,L-Aspはそのような現象は認められなかった。輪切りにした時の中心部は陸上維管束植物の師管に相当する部分で,D-Aspはここを通って藻体全体に移送されていることが推察された。次に,ヒジキD-Aspの生理機能であるが,ヒジキを低酸素条件下に置いたところ,時間の経過とともにD-Aspは減少していき,12時間で1/2程度まで減少した。その後,24時間まで実験を行ったが,それ以上の減少は認められなかった。一方,エアレーションを入れた水槽ではD-Aspの減少は認められなかった。24時間後に低酸素条件下のヒジキをエアレーションを入れた水槽に入れたところ,48時間でコントロールと同量まで回復が認められた。以上の実験はすべて暗条件下で行った。したがって,ヒジキのD-Aspは低酸素条件下でのエネルギー源として利用されることが示唆された。D-Aspが短時間で増減したことから,D-Aspはヒジキ自身で生合成されていることが推測された。
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Research Products
(2 results)