2013 Fiscal Year Research-status Report
ため池の劣化度と動特性の関係の明確化とため池性能劣化予測モデルの構築
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24580355
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
小林 範之 愛媛大学, 農学部, 教授 (00314972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 竜朗 愛媛大学, 農学部, 准教授 (30294440)
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Keywords | ため池 / 常時微動 / 性能劣化予測モデル |
Research Abstract |
本研究では,ため池の耐震対策のための耐震診断として,ため池堤体の劣化と卓越周期および増幅特性の関係を非破壊物理探査法により推定することを目的とする.またその関係から,ため池劣化度診断システム,ため池劣化度-動特性モデル,ため池性能劣化予測モデルを構築する.本課題では,「非破壊物理探査法によるため池堤体の諸量の計測」,「ため池劣化度診断システムの構築」,「ため池劣化度-動特性モデルの構築」,「ため池性能劣化予測モデルの構築」の4ステップに従い研究を進めるが,本年度はステップ2, 3を実施した. ●ステップ2:貯水位を変化させて比抵抗電気探査を実施し,その結果を比較すれば,堤体内の含水状況が把握でき,遮水性に対する劣化度が評価できる.また,表面波探査結果からは,堤体のVs 構造がわかり,強度に関する劣化度が評価できる.さらに,双方の結果を総合的に診断するために,自己組織化マップを用いたシステムの開発を行った. ●ステップ3:ステップ2 で開発したため池劣化度評価システムでは,ため池の縦・横断面における2 次元の劣化度が求められる.したがって,劣化度はため池の位置により異なるため,その位置で常時微動を計測した.これより,ため池劣化度-動特性(卓越周期,増幅特性)関係が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
愛媛県の漏水ため池で,比抵抗電気探査,高精度表面波探査,常時微動計測を複数回行い,堤体内の含水状況,Vs構造,卓越周期および増幅特性を把握した.また,これらの研究成果を第21回日本雨水資源化システム学会大会,平成25年度農業農村工学会大会講演会で発表した.さらに,平成25年度農業農村工学会大会講演会に3編投稿した.
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Strategy for Future Research Activity |
先ず,ため池諸元(堤高,堤頂長)の異なる堤体での調査により,諸元に依存したため池劣化度-動特性モデルを構築する. 次に,ため池老朽化度-動特性(卓越周期,増幅特性)関係が明らかになれば,常時微動測定という簡易な測定から得られる動特性からため池の劣化度が簡単にわかることになる.これより,性能劣化モデルが作成でき,さらに,供用中の常時微動測定と粒子フィルタから劣化予測モデルを構築する.すなわち,以下の式を更新することによりモデルが完成する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた論文投稿を,次年度にしたため. 平成26年度は最終年度であり,成果の発表(学会参加,論文投稿)に使用する予定である.
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