2014 Fiscal Year Annual Research Report
欧米人を対象に構築された薬物動態・薬効モデルの日本人への適用性評価
Project/Area Number |
24590210
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Research Institution | Yokohama College of Pharmacy |
Principal Investigator |
千葉 康司 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (30458864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松嶋 由紀子 慶應義塾大学, 薬学部, 講師 (10618531) [Withdrawn]
諏訪 俊男 慶應義塾大学, 薬学部, 教授 (20383664)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | モデリング / シミュレーション / 母集団薬物動態解析 / 抗菌薬 / 民族差 / CYP2C19 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度はペニシリン、セフェム、カルバペネム、アミノグリコシド、マクロライド、リンコマイシン、オキサゾリジノン、グリコペプチド及びキノロン系の抗菌薬において、欧米人データを用いて作成されたPPKモデルを既報の情報をもとに再構築し、共変量を日本人データに合わせて推定したCmax及びAUCの予測値と、日本人試験から得られた実測値を比較することにより、多くのPPKモデルは日本人にも適応可能であったが、アミノグリコシドおよびグリコペプチド系抗菌薬では予測値と実測値に乖離が認められたことを報告した。本年度は、この乖離の原因を探るべく、アミノグリコシドおよびグリコペプチド系抗菌薬のアジア人(日本人を含む)モデルの情報を収集し、アジア人モデルからの推定値においても、実測値と乖離が認められることを示し、この結果を国際学会(19th North American International Society for the Study of Xenobiotics and 29th JSSX meeting)にて報告した。また、事前分布の情報として肝固有クリアランスなどの素過程の分散を用いた評価法についても、モデルの外的妥当性の検討と平行して進めた。既に欧文科学誌に公表しているCYP3A4やCYP2D6に加え、CYP2C19につても各種代謝酵素固有クリアランス(CLint)の個体間変動を求め、欧文科学誌に公表した。この情報は、欧米人にて構築されたモデルと日本人データの解離が生じた場合、その要因が代謝酵素の民族差によるものかどうか評価する際に有用となるものと考えられる。民族差に関する情報については、昨年および本年度の公開資料から情報を収集しまとめ、関連学会にて報告した(11th DIA学会年会)。
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Research Products
(4 results)