2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヘッジホッグシグナル伝達因子から見た細胞運動性と膵臓癌進展の分子基盤
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24590456
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
笠井 謙次 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (70242857)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子病理 / 細胞運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
SILと細胞先進部に集積する関連因子との関係をあらためて検討を行い、siRNAを用いたSIL knockdown細胞(PANC-1膵臓癌細胞株)の先進部ではPAK1・ArhGEF7と共に、RAC1の発現も低下していることを見出した。これら細胞先進部集積因子の局在阻害と合致するように、cell tracking assayによってSIL knockdown細胞ではcontrol細胞に比し有意に細胞運動性が低下していることを見出した。現在これらsiRNA処理細胞をcollagen type-Iをコートしたディッシュ上に散布し、SILがRAC1の活性化に与える影響を検討中である。また活性化PAK1はRAC1のRhoGDI-RAC1複合体からの離脱と膜移行を促進するとの報告を元に、SIL knockdownによりPAK1活性化が阻害され、結果として膜移行RAC1の減少と、更なるRAC1シグナルの低下のため細胞運動性が低下している可能性について、現在検討中である。以上の結果を踏まえ、成果を論文に纏めたいと考えている。
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