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2012 Fiscal Year Research-status Report

インフルエンザウイルス分節化ゲノムの高次集合体形成とRab11依存的極性輸送機構

Research Project

Project/Area Number 24590558
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

百瀬 文隆  北里大学, 大学院感染制御科学府, 講師 (90332204)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsインフルエンザウイルス / RNP複合体 / 極性輸送 / Rab11 / ゲノム集合
Research Abstract

本申請研究では、インフルエンザウイルスの子孫分節化RNAゲノム-タンパク質複合体(vRNP)8本の集合と極性輸送について、in situ Proximity Ligation Assay (PLA)を応用し特定vRNP分節同士の近接/相互作用を検証することにより明らかにする。最終的に子孫vRNPの集合様式を決定し、どの輸送素過程で8分節vRNPが集合し超複合体を形成するのか解明を目指す。
報告年度においては、まず既存の「抗体に依存したin situ PLA系」を元にして「核酸プローブに依存した系」を構築し、近接vRNP分節対の検出に利用できるか確認をおこなった。まず始めに、抗体ではなく核酸プローブを用いることのデメリットとして次の2点を見いだした。1.特定の塩基配列(モチーフ1)を有するプローブを用いた場合、感染に依存しない非特異的なシグナルが出現する。また、2.特定の塩基配列(モチーフ2)を有するプローブを用いた場合、検出効率が低下し推定近接頻度の10%程度しかシグナルが得られない。次にこれらの実験障壁を克服するため、モチーフ1をイノシン置換により破壊すれば非特異的なシグナルが消失することを見いだし、モチーフ2を持つ核酸プローブであっても、ある種の極性溶媒を反応系に添加することによりシグナル数の減少を補正可能な程度まで抑制できる事を見いだした。決定されたプローブ設計方針および改善された反応系を用いる事で、特定2分節の相対近接頻度を見積もることに成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

「in situ Proximity Ligation Assay (PLA)による近接vRNP分節対の検出」について、当初計画では報告年度において「PLA検出プローブの設計を行い特定2分節間の近接頻度検出にPLAが利用可能か評価する」としていた。実際は、核酸プローブ設計指針の確定と反応系の構築および改善が比較的速やかに完了したため、核酸プローブin situ PLAの実証実験として、翌年度遂行予定であった「全分節にわたる相互位置関係の検証」をすでに始めている。当初以上の進展状況にある理由は、困難が予想された反応系構築について比較的初期段階で改善すべき点が明確になったこと、そして不具合が発生する条件あるいはメカニズムを明確にすることができたためである。これにより、予測される不具合を核酸プローブ設計の段階で回避可能になり、改善された反応系を用いてより信頼性の高いデータを得ることが可能になった。

Strategy for Future Research Activity

【平成25年度の研究実施計画】
前倒し遂行中の「全分節にわたる相互位置関係の検証」を継続し、可能であれば平成26年度に計画している「極性輸送素過程ごとの分節集合比率の算出」を行う。相互位置関係の検証について具体的には、前年度まで複数混合プローブにより行っていた分節近接の評価を、特定2プローブによる評価へ切り替え、vRNP複合体上の近接領域の推定など立体的位置関係の把握を行う。もしプローブ毎の特性が大きく異なり特定2プローブによる評価ではデータ信頼性に問題がある場合、複数プローブでの評価に留める。なお「Rab11-FIP3/4依存的なアピカル面への微小管輸送」および「微小管末端から形質膜到達までの分子機構」の解析については、当初計画通り平成25年度に行う。
【平成26年度の研究実施計画】
当初の計画通り「極性輸送素過程ごとの分節集合比率の算出」および「分節集合シグナルに変異を有する人工vRNPの作製と分節集合の変化を検証する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度交付額 1,200,000円について、物品費(700,000円)、旅費(400,000円)、人件費・謝金(20,000円)、その他(80,000円)での使用を予定している。具体的に、物品費については追加核酸プローブ合成、酵素や試薬等の購入。旅費については、スペインで開催されるネガティブ鎖国際ウイルス学会議への渡航費および国内学会旅費。人件費・謝金、およびその他については論文投稿料、英文校正依頼等である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] インフルエンザウイルスvRNP陽性リサイクリングエンドソームの極性輸送に関与するクラスII Rab11ファミリー結合タンパク質のドメイン解析2012

    • Author(s)
      百瀬 文隆、大倉 喬、森川 裕子
    • Organizer
      第35回 日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      20121213-20121213
  • [Presentation] インフルエンザウイルスvRNP陽性リサイクリングエンドソームの極性輸送に関与する宿主因子の機能解析2012

    • Author(s)
      百瀬 文隆、森川 裕子
    • Organizer
      第60回 日本ウイルス学会学術集会
    • Place of Presentation
      大阪
    • Year and Date
      20121113-20121113

URL: 

Published: 2014-07-24  

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