2013 Fiscal Year Research-status Report
認知症の転倒予防・生活の質の向上の断面調査と比較介入研究
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24590803
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
岡村 太郎 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (30367429)
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Keywords | 認知症 / 転倒 / 有害事象 / 日常生活 / 環境 / 歩行 / 作業療法 / BPSD |
Research Abstract |
研究目的は,入院中や施設通所中の認知症に焦点を当て,横断・追跡調査より実態を把握し,転倒予防や生活の質の向上の介入手法の開発と標準化を行うことである.さらに無作為化比較対照試験により介入効果について検討する 昨年度は横断調査では、325人の認知症の転倒と関連する因子を問題行動である認知症行動障害尺度と日常生活活動のそれぞれの項目からロジステック解析を用い転倒との関連を導き出した。昨年度の成果を本年度の日本公衆衛生学会等発表を行い、転倒に関する2論文の掲載が可能となった。 今年度は生活習慣記録機を使用し症例を計測した.さらに、認知症病棟の82人を対象に3か月間追跡調査を実施した。3か月の追跡調査が可能であり、認知症の確定診断のある67名を分析対象とし、ロジステック分析(尤度比)により分析した。 転倒の事象があった群を転倒群(17人)とし、その他を非転倒群とした。転倒群と非転倒群を日常生活や認知行動障害尺度や作業の実施状況で比較し有意な差が認められた項目とを説明変数の候補としロジステック解析を実施した。 結果は転倒群非転倒群の比較では“着替え”“20分程度歩き続ける”“室内を歩く”“床や畳の上を雑巾で拭く”“ほうきや掃除機の使用”について有意な差(P<0.05)が認められた。さらに、ロジステック分析により分析比較した結果、日常生活活動の“着替え”の自立度についてのみ、転倒と有意な関係がありにより転倒の予測がある程度可能であることがわかった(オッズ比0.81、95%信頼区間0.61-0.96.的中率74.6%)。転倒予防の介入方法として日常生活など中心に“着替え”などに着目検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
横断調査と追跡調査は終了している。介入を行うにあたり、実施病院などで手続きが遅れたため実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
横断調査や追跡調査より、介入方法については検討され、転倒を予防する日常生活指導や運動・作業、あるいは環境設定は計画により、進行しており、平成26年4月より2施設間で比較介入調査実施中である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実施病院での対象者への了解など時間がかかり、介入が遅れた。介入物品など購入できなかった。 次年度に介入する病院に打ち合わせと物品など購入する予定
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Research Products
(3 results)