2013 Fiscal Year Research-status Report
マントル細胞リンパ腫モデルマウスを用いた腫瘍クローンの階層性と微小免疫環境の解明
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24591391
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
錦織 桃子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60378635)
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Keywords | BCL2 / CyclinD1 / 悪性リンパ腫 |
Research Abstract |
ヒトのB細胞リンパ腫では染色体転座の種類と組織型との間に密接な関わりがあることが臨床的に知られているが、染色体転座がどのようにリンパ腫の組織型に影響を及ぼすかについてはこれまで明らかにされていない。 申請者はCyclinD1もしくはBCL2遺伝子をp53ヘテロ欠損マウスに導入し、B細胞リンパ腫を発症するマウスモデルを作出しており、この実験系を用いて悪性リンパ腫の病型決定のメカニズムの解明を目指す研究に取り組んでいる。これらのマウスで発症するリンパ腫は、組織学的・形質学的解析により、それぞれCyclinD1およびBCL2転座を持つヒトのマントル細胞リンパ腫および胚中心型B細胞リンパ腫をよく模倣すると考えられた。また、それぞれに続発して生じる遺伝子異常の解析も進めており、両群で異なった特徴を持つことが示されつつある。また腫瘍B細胞の免疫グロブリン遺伝子可変領域のSomatic hypermutation導入率や、表面形質の追加解析により、両マウスにおける腫瘍細胞の再現性を持った特徴的性状は、それぞれ異なるB細胞が起源であるために生じることが推測された。ヒトのリンパ腫もこれらに共通する性状を持つかどうか、比較解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本学動物実験施設で一時的にマウスを処分せざるを得ない状況が生じ、主テーマの研究にはやや遅滞を生じている。しかし、主テーマから派生した研究に並行して着手し、有意義に実験を進められるよう工夫している。
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Strategy for Future Research Activity |
悪性リンパ腫のマウスモデルで生じた腫瘍細胞の遺伝子異常を解析し、腫瘍の形成過程やクローン構成、進展経過などを明らかにする。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Primary peripheral T-cell lymphoma, not otherwise specified of the thyroid with autoimmune thyroiditis.2013
Author(s)
Yoshida N, Nishikori M, Izumi T, Imaizumi Y, Sawayama Y, Niino D, Tashima M, Hoshi S, Ohshima K, Shimoyama M, Seto M, Tsukasaki K.
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Journal Title
British Journal of Haematology
Volume: 161
Pages: 214-223
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A Clinical, Pathological, and Genetic Characterization of Methotrexate-associated Lymphoproliferative Disorders.2013
Author(s)
Yamakawa N, Fujimoto M, Kawabata D, Terao C, Nishikori M, Nakashima R, Imura Y, Yukawa N, Yoshifuji H, Ohmura K, Fujii T, Kitano T, Kondo T, Yurugi K, Miura Y, Maekawa T, Saji H, Takaori-Kondo A, Matsuda F, Haga H, Mimori T.
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Journal Title
Journal of Rheumatology
Volume: 41
Pages: 293-299
DOI
Peer Reviewed
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