2012 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチ超音波検査:毛細血管ファントムの再現性検討と機種間キャリブレーション
Project/Area Number |
24591437
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神島 保 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (10399868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渥美 達也 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20301905)
寺江 聡 北海道大学, 大学病院, 准教授 (40240634)
西田 睦 北海道大学, 大学病院, 副技師長 (90404722)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 超音波 / 校正 |
Research Abstract |
本研究の目的は、機種間ばらつき解消を視野に、関節リウマチの滑膜炎に伴う滑膜の異常血流を模した毛細血管ファントムの再現性を確認することと、ファントムデータから超音波機種間のキャリブレーションを行い、これに実用性があることを証明することである。 平成24年度の計画は「ファントムの再現性評価」と「装置間キャリブレーションの条件決定」であった。 前者に関し、ファントムの再現性評価は現在もデータ所得中であるが、比較的初期から劣化があることが示唆され、現状では耐久性には問題があると考えられ、保存法に工夫を要すると思われる。 後者に関し、毛細血管ファントムを用いて2種類の超音波装置のパワードプラ信号校正を試みたところ、両装置ともに、流速一定の時、PRFと信号占有率(%)の間には負の相関が見られ、PRFが一定の時、流速と信号占有率(%)の間には正の相関が見られた。以上より、PRFの調整による各種超音波装置の信号校正が可能であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに研究が進展している
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度以降の計画は装置キャリブレーションの実効性検証である。 キャリブレーションの実効性証明として、各超音波装置の至適PRF条件を設定できた段階で、患肢計測で良好な画像が得られることと定量値のばらつきが十分小さいことを確認する。これは協力の得られた関節リウマチ患者5症例50関節(両側の中手指節間関節)につき、キャリブレーション済みの4機種につき検討する。すなわち、血流を有さない関節も含め、多数の関節での一致率を検討する。血流評価には半定量的手法と定量的手法の両者を用いる。半定量的手法は既に報告されている方法を用い、定量的方法はfree softwareであるNIH imageを使用する。血流信号比較における統計学的解析には、Bland-Altman plotを使用する。統計解析にはMedCalc Software, Belgiumを使用する。最終的に最適化された設定パラメーターを装置ごとに提示することを目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
超音波ファントムの費用として、25年度に各150千円を計上している。また、循環回路を構成する回路、超音波用造影剤にも25年度に予算計上した(各300千円と300千円)。 その他として、印刷費、通信料、英文校正費に150千円/年を見積もっている。25年度には患者用謝金として50千円計上している。 海外での発表に要する経費を200千円/回、国内での発表に要する経費を50千円/回と見積もり、それぞれ1回/年程度の発表を想定している。 24年度未使用額は1335円であるが、通信費が予測よりも少なかったために発生した。25年度の通信費にあてる予定である。
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