2013 Fiscal Year Research-status Report
小児気管支喘息発症および気道炎症に関わるクラス3セマフォリンの役割の解明
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24591554
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
山本 修一 佐賀大学, 医学部, 講師 (30359947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 一登 佐賀大学, 医学部, 助教 (20625347)
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Keywords | 気道上皮細胞 / ウイルス気道感染 / 気道炎症 |
Research Abstract |
前年度から継続して行っていたsemaphorin 3AのELISAシステムについて、様々な抗体の組み合わせや手技の工夫により、比較的好感度(0.1ng/mL)のシステムを完成することができた。このシステムを使用し、TLR3を介しsemaphorin 3A産生が誘導されるかどうかについて培養気道上皮細胞を用いて検討したところ、poly(IC)は濃度依存性にsemaphorin 3Aの産生を誘導することを確認した。気道炎症にかかわるいろいろなサイトカインについても検討を行ったが、smaphorin 3Aを有意に誘導するものは見られなかった。poly(IC)はsemaphorin 3A以外のsemaphorinの遺伝子発現は誘導しなかった。 semaphorin 3Aの受容体であるNRP1とplexinA1が好中球や好酸球などの炎症細胞に発現していることから、ウイルス気道感染症で重要な働きをしている好中球に対するsemaphorin 3Aの作用について検討した。semaphorin 3Aの好中球に対する作用について、①アポトーシス誘導、②細胞遊走誘導、③貪食作用、④メディエーター産生誘導について検討した。①はannexinVを、②はトランスウェルシステムを使用し検討したが、コントロールと比較し有意な変化を認めなかった。④についてはIL-8、IL-6について検討したが、これも対象と比較し有意な誘導はなかった。③phagocytosisについては興味ある結果が得られた。FACSを用いた検討において、semaphorin 3Aは好中球の貪食作用を増強することが分かった。LTB4も好中球の貪食作用を増強するが、semaphorin 3Aはさらにこれを増強することが分かった。 以上より、ウイルス気道感染症におけるsemaphorin 3Aの重要な意義が推測される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
semaphorin 3AのELISAシステムの完成に予定以上に時間がかかったことがあげられる。それに加え、研究代表者が多忙であり研究に十分な時間をさけなかったこと、細胞培養システムのトラブルが生じたことも理由としてあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
培養気道上皮細胞を用いた検討がほぼ一段落したので、今後はウイルス気道感染の動物モデルを使用した検討を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度はほぼ計画通りの予算を使用した。初年度の少額の未使用額の半分をさらに繰り越した形となる。 差額は少額であり、最終年度は予定通りの研究を実施する予定である。
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