2014 Fiscal Year Annual Research Report
ドパミントランスポーターイメージングによるレビー小体型認知症バイオマーカーの研究
Project/Area Number |
24591733
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
上田 諭 日本医科大学, 医学部, 講師 (80465294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 善朗 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20213663)
舘野 周 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50297917)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レビー小体型認知症 / PETイメージング / ドパミントランスポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
具体的な研究段階として、PETイメージングによるドパミントランスポーターの動態の探索のために、同意を得た一定数のレビー小体型認知症の被験者に対しPETイメージングを行った。その結果、ドパミントランスポーターの集積が被験者のパーキンソニズムの程度と一定程度相関すること、電気けいれん療法による効果によりパーキンソニズムが減弱した際ににはドパミントランスポーターの集積も変化を示すことなどが明らかになった。これにより、レビー小体型認知症の診断に本研究のPETイメージングが相当程度有用であることが示された。しかし、同疾患の診断には進行性の認知機能障害すなわち認知症の存在が必須であることから、本検査のみで診断を確定することはできない。認知症の診断には、画像評価以外の生活状況、身体状況、生活史などの聴取が不可欠であり、それを踏まえて初めて本研究も意義あるものとなると思われる。 これに関連して、以下の活動も行った。 研究の背景となる、レビー小体型認知症の症候学、生物学的基盤とそれに関連する学術的事項についての知見の獲得、自らの研究成果の発表を、国内および国際的な交流を行いながら頻回に行った。 同時に、患者と家族の疾病理解をすすめ、疾病の受容を促すことを目的とした精神療法的関わりも重要な臨床課題として施行し、そのために症候学的、精神病理学的な知見の探索と臨床研究結果の発表も行った。ただし、このような精神療法的アプローチがどのような臨床効果をもたらし、またドパミントランスポーターの動態にどのような変化をもらすのかどうかは判然としていない。
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Research Products
(2 results)