2012 Fiscal Year Research-status Report
造血幹細胞・iPS細胞由来TRAIL陽性NK細胞による肝癌免疫細胞療法の基礎研究
Project/Area Number |
24591880
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 友加 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (90432666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大段 秀樹 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (10363061)
石山 宏平 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 特任助教 (50437589)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | NK細胞 / 肝臓癌 / 細胞免疫療法 |
Research Abstract |
我々は、ヒト肝臓内に局在する未成熟Natural killer(NK)細胞に、強い抗癌分子(TNF-related apoptosis-inducing ligand:TRAIL)を誘導する方法を確立し、肝臓移植後のドナー肝由来NK細胞補助療法の臨床実施により癌無再発生存率の有意な改善を得た。しかし、末梢血由来の成熟NK細胞からTRAIL分子を誘導することは現段階では不可能である。そこで、本研究では、ヒトCD34+造血幹細胞あよびiPS細胞から未成熟NK細胞を効率的に分化誘導する技術を開発し、抗腫瘍活性をin vitroおよびin vivoモデルで評価することを目的とする。 本年度は、ヒトCD34+造血幹細胞およびiPS細胞からの未成熟NK細胞の誘導効率の工夫とフローサイトメトリーによる細胞表面抗原の解析を行った。その結果、未成熟NK細胞の分化にはH3000メディウムにFLt3, SCF, IL-3, IL-6,IL-15,IL-7を添加し1週間培養後X-VIVOメディウムにFLt3, SCF,IL-15,IL-7を加え、さらに21日間培養で効率的に誘導し得ることを確認した。さらに、培養最終段階の4週間後にIL-12とIL-18を同時に添加することで、NKG2DやKNp46やTRAILの表出が高まることを確認した。この誘導細胞を用いて、肝細胞癌株であるHUh7に対しての細胞傷害性を51Crリリース法で評価し、肝臓内NK細胞と同等の細胞傷害性があることを確認した。次に、Tic株を用いたヒトiPS細胞からの分化誘導では、CD34+CD45+細胞への分化を経てCD56+細胞への分化誘導を確認した。今後は誘導NK細胞の機能評価を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、CD34+造血幹細胞およびiPS細胞から抗腫瘍活性の高いTRAIL発現induced immature NK細胞への分化・誘導効率を改善し、肝細胞癌に対する抗腫瘍活性の解析と機能解析を行うことである。induced immature NK細胞の誘導法の確立とTRAIL発現はすでに確認済みである。また、CD34+細胞からの誘導NK細胞の肝癌細胞株に対する細胞傷害性も確認し得た。今後はiPS細胞由来の誘導NK細胞の抗腫瘍活性の確認とin vitroによる抗腫瘍メカニズム解析およびin vivoモデルを用いた機能解析を必要とする。研究計画は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、induced immature NK細胞が肝細胞癌に対して、抗腫瘍活性を十分に発揮することへの評価とメカニズム解析を実施する。in vitroにおいて、肝細胞癌株を標的とした細胞傷害性試験を引き続き実施するとともに、抗腫瘍活性におけるTRAIL介在機構、CD226-CD155/CD112認識機構、IgFcレセプターを介した抗体依存性傷害機構、ケモカインレセプターによるケモタキシスをそれぞれブロッキング抗体により解析する。さらに、外科手術後の補助細胞療法として有用であるかを担癌マウスモデルを用いてin vivo imaging assayにより評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は、研究計画に基づき使用予定である。内訳は、実験動物購入・飼育費および解析に必要な薬品や細胞分離・精製・培養に用いる試薬の購入費として使用する。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] Hotta R, Ishiyama K, Ohira M, Igarashi Y, Tanaka Y, Onoe T, Ide K, Tashiro H, Ohdan H. Adoptive Immunotherapy with Donor Derived-Liver Natural Killer Cells Prevents HCC Recurrence after Liver Transplantation in Recipients Exceeding the Milan Criteria.2012
Author(s)
Hotta R, Ishiyama K, Ohira M, Igarashi Y, Tanaka Y, Onoe T, Ide K, Tashiro H, Ohdan H
Organizer
American Transplantation Congress 2012
Place of Presentation
Boston, America
Year and Date
20120602-20120606