2015 Fiscal Year Research-status Report
世界初、幹細胞由来靭帯組織作製成功による靱帯骨化ブロッカー製剤開発研究
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24592215
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
津留 美智代 久留米大学, 医学部, 講師 (90368887)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 難病 / プロテオミクス / モデルマウス / 創薬 / 治験 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の指定難病である後縦靭帯骨化症の患者血液プロテオミクスから健常者と比較し、特異的なタンパク質が欠損していることが判明した。この特異的なタンパク質をHPLCで精製し、ペプチドマスフィンガー、LC-MS-MSにてタンパク質の同定を行った。立証として、ノックアウトマウスを作製した結果、全てのマウスに後縦靭帯骨化を発症した。更に、後縦靭帯骨化症の患者に見られる中年期以降の発症、性差、糖尿病の合併やBMI値の高値、内臓脂肪の高値が確認され、後縦靭帯骨化症のモデルマウスであると断定した。 このマウスを使い、発症メカニズムを解明し、ドラッグデザインを構築し、後縦靭帯骨化症のマウスに投与した結果、軽度の後縦靭帯骨化で止まったが、非投与群のマウスは、連続型の後縦靭帯骨化となり、四肢の運動機能が停止し、要介護状態となった。 現在、PMDAや製薬企業等との橋渡し研究を進め、近日、論文公開を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の実施には、多くの研究費が必要であった為、前倒し研究費用をお願いした。本研究を開始し、創薬までには、15年間を要したが、後縦靭帯骨化症に苦しむ日本の多くの患者のために、すべての時間を費やし、研究に取り組んだ。 1つでも難病を無くし、我が国の医療に貢献し、医療費の削減に貢献したいという思いで力強く邁進します。
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Strategy for Future Research Activity |
最終目的である治験体制を整備していく。必ず、難病の克服を実現し、プロテオミクスの技術を生かし、更なる疾患解明を実施する。 そして、我が国の国民に安全な製剤の提供を行い、医療費の削減、更に、製剤開発から我が国の経済成長に貢献することに視野を置く。
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Causes of Carryover |
本研究の目的のために、妥当性が得られないものであったため、翌年度分とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際発表のための英文校正費と追加実験の費用
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Research Products
(1 results)