2012 Fiscal Year Research-status Report
内在性線維芽細胞・基質複合体被覆下における移植腱マトリクス再構築機序の解明と制御
Project/Area Number |
24592218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
近藤 英司 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60374724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 和則 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20166507)
近江谷 克裕 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究部門長 (20223951)
北村 信人 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80447044)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 四肢機能再建学 |
Research Abstract |
(目的)凍結解凍処理自家腱を内在性線維芽細胞・基質複合体によって完全に被覆されるように移植できる羊自家腱移植モデル開発と、その環境下における移植腱マトリクスの再構築現象の評価 (方法)雌成羊サフォーク種10頭を用い、5頭ずつ以下の2群に分けた。I群では前十字靱帯(ACL)を切除し、半腱様筋腱を用いて自家腱移植を行った。II群では、ACLを中央部にて完全に切離後、半腱様筋腱を移植し内在性線維芽細胞・基質複合体にて被覆した。両群とも移植腱はEndobuttonおよびstapleにて40Nの初期張力下に固定した。各群とも術後12週に屠殺して力学的評価に供した。評価は、30,60および90度における+/-50N負荷時の脛骨前後方向移動距離を計測した後、標本を大腿骨-移植腱-脛骨複合体として、断面積はVideo dimension analyserを用いて測定した。引張試験は、万能試験機を用いて50mm/minの速度で複合体を破断させた。統計学的解析にはt検定を用い、有意水準は5%とした。 (結果と考察)1)断面積はII群がI群に比べ有意に大きかった。(p=0.01) 2)脛骨前後方向移動距離:いずれの角度においてもII群がI群に比べて有意に低値を示した。(p<0.02) 3)最大破断荷重と線形剛性:II群(394N, 96N/mm)はI群(301N, 92N/mm)に比べ高い傾向を示したが、有意差はなかった。以上の結果は、内在性線維芽細胞・基質複合体による被覆が移植腱の再構築過程における力学的強度回復に寄与する可能性を示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すべての研究者のラボは同一キャンパスにあるため、研究者間の連携は堅密である。この研究グループはすでに実質的な研究を行なっており、本研究計画はその中で多角的に検討されて決定されたため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 内在性線維芽細胞・基質複合体被覆下において移植腱に浸潤する内在性線維芽細胞の動態を、発光・蛍光プローブを用いたin vivo光イメージングにより明らかにする。 (2) 内在性線維芽細胞・基質複合体被覆下における移植腱マトリクスの再構築現象を生体力学的、および分子生物学的に明らかにし、非被覆下におけるそれとの比較によってその機序を明らかにする。 (3) VEGF、BMP-7などのサイトカインの投与が内在性線維芽細胞による移植腱マトリクス再構築過程に与える効果を、生体力学的および分子生物学的に明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年3月に購入した物品については平成25年4月に支払いが行われたため未使用額残が発生した。
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Research Products
(13 results)