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2012 Fiscal Year Research-status Report

SuperoxideとHMGB1を主眼とした頭部外傷の病態解明と治療法の確立

Research Project

Project/Area Number 24592737
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

藤田 基  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50380001)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鶴田 良介  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30263768)
小田 泰崇  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40397998)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords頭部外傷 / 脳挫傷 / 軸索損傷 / HMGB1 / 壊死
Research Abstract

平成24年度は、Pilot Studyで採取した脳組織において解析を行い、ラット頭部外傷モデルにおける脳内のHMGB1の発現について明らかにした。
脳挫傷と軸索損傷を生じるLateral Fluid Percussion Injuryモデルを用いてラットに頭部外傷を作成し、受傷10分後、2、6、24時間後に脳組織をフォルマリンで潅流固定した。脳組織において免疫染色を行い、HMGB1の局在を調べた。
脳挫傷中心部において、多くのニューロンでHMGB1を認めなかった。受傷10分後に脳挫傷辺縁部のニューロンにcytoplasmic HMGB1の発現を認め、時間の経過と共に、発現の減少を認めた。電顕上でcytoplasmic HMGB1の発現したニューロンに壊死性の変化を認めた。また、受傷10分後、2時間後の脳梁内のオリゴデンドロサイトにおいて、cytoplasmic HMGB1の発現を認めた。Cytoplasmic HMGB1の発現したオリゴデンドロサイトは損傷した軸索周囲に分布していた。
ラット頭部外傷モデルにおいて、受傷早期に挫傷周囲のニューロンだけでなく、軸索損傷周囲のオリゴデンドロサイトにもcytoplasmic HMGB1の発現を認めた。頭部外傷において、受傷早期のcytoplasmic HMGB1の発現は壊死を示唆する所見であり、HMGB1は脳挫傷だけでなく、軸索損傷にも関与することが示唆された。
なお、スーパーオキシドラジカルについては、測定用センサーの供給不足により、データ収集が不可能であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

スーパーオキシドラジカル測定用センサーの供給に問題があり、スーパーオキシドラジカル測定ができていない。今後供給が再開されれば、測定可能である。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度の結果から、HMGB1が頭部外傷早期の病態に関与することが明らかになったため、HMGB1の抑制を主眼に置いた治療法の確立を行う。具体的にはHMGB1抑制効果のあるリコンビナントトロンボモジュリンを用い、頭部外傷による脳挫傷・軸索損傷が軽減できるかを検討する。
リコンビナントトロンボモジュリンによる脳保護効果が確認されれば、脳低温療法との組み合わせによる脳保護効果の増強作用について検討を行う予定である。
スーパーオキシドラジカル測定に関しては、測定ができるようになり次第開始する予定であり、頭部外傷の病態にスーパーオキシドラジカルの関与が認められれば、スーパーオキシドラジカルの抑制を主眼に置いた治療法の確立を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度は、Fluid Percussion Injury Deviceの納入が遅れ、またスーパーオキシドラジカル測定用センサーの供給も十分でなかったことから、動物実験の遂行が遅れ、485,897円の未使用額が生じた。この未使用額については、平成25年度の研究費と併せて、主には、実験動物(ラット)と動物実験に伴う消耗品の購入に充てる。消耗品には、免疫染色に使用する抗体類や測定用のELISA kitも含む。
また、平成25年度は研究成果の発表のため、国内学会( 第41回 日本救急医学会総会・学術集会)での発表を予定しており、研究費から旅費、参加費を出す予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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