2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593023
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋元 亘 東北大学, 大学病院, 助教 (30323033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 康悦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30323603)
谷口 貴洋 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (40444012)
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Keywords | 新規癌マーカー / 口腔癌、前癌病変の診断法 / ヒト型モデル |
Research Abstract |
本年度は、研究目的のSpecific Aim1.の口腔癌細胞、上皮異形性細胞における新規癌マーカー候補分子の発現解析を中心に研究を行った。これまでに、ヒト由来口腔癌細胞株である、HSC-2, HSC-3, HSC-4 におけるNKG2Dリガンド, Survivin, EGFRの発現についてフローサイトメーターで解析した結果、まだ予備実験の段階ではあるが、いずれの分子も高発現であることが分かった。さらに本年度は、それぞれの分子の遺伝子レベルでの発現をPCRを用いて検討した。その結果、いずれの分子も高発現であることを確認した。今後は、これらの分子の発現を抗体でブロックしたり、遺伝子発現を抑制することで、抗癌剤に対する感受性が変化するか否かを検討していく。また、HSC-2, HSC-3, HSC-4 におけるNKG2Dリガンド, Survivin, EGFRの発現調節を行うことにより、NK細胞やNKT細胞からの細胞傷害活性の感度に違いがあるか否かを検討する。 次に、過去の病理組織標本を用いて、扁平上皮癌・上皮異形性・正常細胞におけるNKG2Dリガンド, Survivin, EGFRの発現について検討を行った。これまでに、扁平上皮癌・上皮異形性・正常細胞それぞれについて20症例ずつ染色を行った。現在、それぞれの分子の発現を分析している最中である。 Specific Aim 3.のヒト型モデルを用いた効果的な化学療法、免疫療法の開発基盤については、本年度はまだ着手していない。今後早急に着手する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究が遅れている理由としては、昨年度と同様に当科の実験室整備の遅れが最大の要因と考えられる。先の震災により建物の改修工事を行い本年度4月に終了したところであり、そこから実験器具の搬入及び環境整備を行い、8月にようやく実験室が稼働開始となった。それまでは、研究分担者の加齢医学研究所まで移動して研究を行っており、移動による時間の大幅なロスがあり研究の遅れにつながった。
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Strategy for Future Research Activity |
当科の実験室が本格稼働し始めているため、今後は当初予定していた研究計画に沿って、本研究を遂行することができる。本年度は、ヒト型モデルを用いた研究を中心に、新規癌マーカー候補分子の同定を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額が生じた理由としては、当科の実験室整備の遅れによる研究の遅れが最大の要因と考えられる。先の震災により建物の改修工事を行い本年度4月に終了したところであり、そこから実験器具の搬入及び環境整備を行い、8月にようやく実験室が稼働開始となっており、研究の遅れにつながった。 本年度は、予定していた研究を効率的に遂行することで、適切な助成金の使用を行う。具体的には、ヒトモデルマウスの購入に30万円、試薬などの消耗品に200万円を支出する予定である。
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