2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
王 宝禮 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20213613)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯周治療薬 / 再生医療 / オゾン |
Research Abstract |
本研究の目的は、オゾンジェルを開発し、歯周病治療に応用するものである。従来から、オゾン水は殺菌作用が知られ、既にその殺菌力で、食品や衣類に用いられている。一方、オゾンには損傷治癒能力の報告もある。このような背景から、オゾンが細菌感染症であり、炎症疾患である歯周病への創薬的発想に至った。しかし、オゾン水は30分で水になり、活性がなくなることや、若干のガスが口腔内への喘息の可能性を否めない。そこで、長期間、オゾン活性を維持し、安全性の高い形態が重要であるため、オゾンジェルの開発に至った。 本年度は、オゾンジェルの口腔内適用を想定するために、基剤の開発実験を行なった。基剤として粘調度を調整しつつもオゾン濃度に影響を与えないものを候補とした結果、グリセリンに到達した。グリセリンにオゾンを溶解し、 0ppm ,10ppm,100ppm, 1000ppmに調整し、オゾンジェルを作成できた。次に、オゾンジェル内の濃度、pH、粘度、水中での分散性の初期、経時変化(1-7日、15, 20, 25,30, 35,40,45,50日)を追求した。その結果、実験は、30日までは濃度は初期と同じであり、粘度、水中での分散度は50日まで同じであった。また、オゾンジェルの保存は4度保存では50日まで、初期と同濃度であった。さらに、歯周病菌の代表的であるポルフィロモナス・ジンジバリス,アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス,トレポネーマ・デンティコーラ,タンネレラ・フォーサイセンス,プレボテーラ・インターメディアに対しては、オゾンジェルの濃度依存性に殺菌活性を確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オゾンの活性が維持されたオゾンジェルはほぼ作成できた段階である。基剤にはグリセリンが最適であった。そして、活性確認のために、経時的にオゾン濃度や粘度や殺菌力は、1ヶ月は安定していた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目標は口腔内への塗布であるために、安定したオゾンジェル開発された段階で、 口腔内由来細胞への増殖能の細胞、分子レベルで検討し、生体への安全性試験も実施していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
口腔内由来細胞への増殖能の細胞、分子レベルで検討、および新しい活性の探求と生体への安全性試験の実施予定。
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