2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢がん患者の終末期に関する意思決定支援プログラムの開発
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24593308
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
森 一恵 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10210113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 知子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (00314922)
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Keywords | 高齢がん患者 / 意思決定 / 終末期看護 / ギアチェンジ |
Research Abstract |
平成24年度中に収集したデータをまとめ、3rd World Academy of Nursing Science(平成24年10月、於:Seoul,Korea)、第33回日本看護科学学会学術集会(平成25年12月、於:大阪市)で発表した。 平成24年度に新たに追加したギアチェンジ後にケアを行っている介護職の認識の調査のデータ収集を行い平成25年12月に終了した。ギアチェンジの意思決定を行った高齢がん患者に対して、高齢がん患者のケアに従事する介護職員を対象とし、患者に対して提供している情報の内容、患者に対して行っている支援の実際や抱えている課題、患者の意思決定を支えるために必要となる教育の内容について明らかにする。なお、この調査結果は平成26年度中にまとめ、学会発表する予定である。 平成25年度は、高齢がん患者の家族のギアチェンジ時のケアニーズの調査を行っている(平成25年11月~現在進行中)東北地方、関東地方、関西地方、四国地方のがんの一般病棟および介護施設・訪問看護ステーション(退院後)に通院中又は入院していた患者(認知症のない)、家族それぞれ約10名(患者家族の対応は問わない)を対象に、高齢がん患者がギアチェンジを行う時の意思決定支援時の情報提供および現状と課題と教育ニーズについてオープンエンドの面接調査を行う予定である。四国地方、関西地方、関東地方での調査を依頼し進めているが、在宅療養中の対象者(高齢がん患者)は、面接調査に対応できる体調と面接調査日の調整が難しく、調査が終了している患者は1名、家族は5名である。今年度中有にデータ収集が終わるようフィールド開拓を継続して行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
第一段階の研究の途中で、高齢がん患者の終末期までの継続したケアを提供している施設の状況とそれに関わる看護師及び介護職員の認識を調査(第2段階の調査)しておく必要性が出てきた。このため研究を追加して平成24年度11月より介護職員の認識についても調査を行い、平成24年12月に終了したところである。予定外の追加の調査のため調査協力施設の開拓も行いながらであるため予定よりやや遅れている。 当初、平成24年度11月から開始する予定であった認知症のない患者と遺族を含む家族に対する面接調査(第3段階の調査)は、平成25年11月から調査を開始している。対象者(家族・遺族)のデータ収集は諸処に進んでいるが、対象者(高齢がん患者)の体調と面接日の調整が難しく、調査が終了している患者は1名、家族は5名である。家族および遺族は、高齢がん患者とよく話し合って決めた事例と、予後について十分話し合っていない事例があることがわかってきた。また、家族は治療を中止したことに納得している事例と、後悔し迷っている事例があり、詳細な分析のためにも事例の追加が必要である。今後、追加した調査を行いながら調査対象者のフィールド開拓を併せて行っている。 平成24年度に収集したデータについては、平成25年度の第34回日本看護研究学会学術集会で発表できるようまとめ、準備を進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
第三段階の調査:高齢がん患者の家族のギアチェンジ時のケアニーズの調査(平成25年11月~) 東北地方、関東地方、関西地方、四国地方のがんの一般病棟および介護施設・訪問看護ステーション(退院後)に通院中又は入院していた患者(認知症のない)、家族それぞれ約10名(患者家族の対応は問わない)を対象に、高齢がん患者がギアチェンジを行う時の意思決定支援時の情報提供および現状と課題と教育ニーズについてオープンエンドの面接調査を行う。対象者のリクルートが困難な現状であるため、新たに施設の開拓を行う必要があり、その場合は研究期間が延長される可能性がある。 第四段階の調査:高齢者がん患者の意思決定支援におけるアウトカムの設定と評価指標(平成26年6月~) 看護師から得られた認識と教育ニーズ及び患者の家族から得られたケアニーズについて、先行研究の成果について統合的なレビューを行い、高齢がん患者の意思決定支援の影響要因、関連要因を抽出する。先行文献は日本の文献だけでなく欧米の文献も含めて分析・統合する。このとき、意思決定支援における介入のポイントとアウトカムについても分析し、項目と評価方法およびその指標の信頼性・妥当性についても検討する。今後の動向を追いながらアウトカムの指標になる概念・評価指標・評価方法について明らかにする。但し、平成24年度の調査の進捗状況によっては、分析が遅れることがあるが、そのときは先行研究の分析を先に並行して進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に予定していた調査が、対象者の体調の調整が難しくデータ収集が進遅れている。フィールド開拓を行い、研究の対象者を広くリクルートするために、広域への移動が必要となる。また、対象者の身体的心理的状態の良いときに面接するため、調査計画よりも時間や回数がかかることが予想されるため。 看護師から得られた認識と教育ニーズ及び患者の家族から得られたケアニーズについて、先行研究の成果について統合的なレビューを行い、高齢がん患者の意思決定支援の影響要因、関連要因を抽出する。先行文献は日本の文献だけでなく欧米の文献も含めて分析・統合する。このとき、意思決定支援における介入のポイントとアウトカムについても分析し、項目と評価方法およびその指標の信頼性・妥当性についても検討する。今後の動向を追いながらアウトカムの指標になる概念・評価指標・評価方法について明らかにする。 第一段階の研究を論文発表する。第二段階の研究のうち一般病院の看護師を対象とした研究を論文発表する。また、介護施設の介護士を対象として研究をまとめ学会発表を行い、論文にまとめる。第三段階の研究は対象者のフィールド開拓、調査依頼を慎重且つ丁寧に行う必要がある。また、調査内容がデリケートであるため調査の進捗が遅くなる可能性や何度も調査依頼が必要な場合がありデータ収集のための経費が必要になると考えられる。 第四段階の研究は、第一段階~第三段階の研究のまとめも行う必要があり、共同研究者との連絡を綿密に行うための通信費等が必要になる。加えて文献や資料収集および分析のための人件費等も必要である。これらの研究の成果は、順次、学会発表や紙上での発表を予定している。また、日本の社会構造の高齢化の進み方は他の国の今後のモデルとなる要素を含んでいるので、今後、本研究を海外で発表できるよう最終的には準備する。
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Research Products
(3 results)