2015 Fiscal Year Annual Research Report
味覚変化を抱える外来化学療法患者に対するICTを活用した支援システムの開発
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24593310
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
狩野 太郎 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30312896)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 化学療法 / 味覚変化 / 対処法 / ナレッジデータベース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、味覚変化を抱える化学療法患者に対するICTを活用した支援システムの開発と対処法ナレッジデータベースの構築である。筆者らが開発した味覚変化症状評価スケール「CiTAS」を用いたタブレットPC用のアプリケーションを開発し、回答結果から明らかとなった症状に合わせ、過去に同様の症状を体験した患者の工夫や対処法を蓄積したナレッジデータベースの内容をWeb画面上に表示する支援システムを構築した。 昨年度末に運用を開始した上記支援システムについて、27年度は写真や図表を追加するなど、サイトデザインを洗練させるとともに、味覚変化症状のメカニズムや対処法に関するTipsを紹介するブログサービスを開始した。 本研究では、ナレッジデータベース利用者から、各自の新たな対処法や生活の工夫に関する情報を提供してもらい、データベースの充実を図るという双方向コミュニケーションを目指していたが、サイトデザインの見直し後半年が経過しても利用者からの投稿は得られなかった。このため、代表的なSNSサービスであるFacebook上にページを開設し、患者会関係者やがん対策イベント関係者をターゲットに、ページの「シェア」を促すなど広報活動を強化した。 この結果、がん対策イベント関連のページからアクセスする利用者が増加したが、ページに対する応援メッセージはあるものの、ナレッジデータベースに追加可能な対処法等に関する書き込みは得られなかった。このため、28年3月に県内患者会の支援を受けて化学療法中の味覚変化に関する講演会を開催し、参加者約30名のうち18名の患者から対処法等に関する記述の提供を受け、同内容をFacebook上で紹介した。 本研究では、ICT技術を活用した双方向コミュニケーションによるデータベースの充実を目指したが、利用者からの直接書き込みは得難く、工夫が必要であることが分かった。
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Research Products
(3 results)