2012 Fiscal Year Research-status Report
入院切迫早産妊婦におけるキュアとケアを融合した看護実践ガイドラインの開発
Project/Area Number |
24593351
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 直子 東北大学, 大学病院, 看護師 (60572576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 康香 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10332941)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 看護学 / 切迫早産 / 安静治療 / 活動制限 / 妊娠 / 入院 / 分娩アウトカム / 育児行動 |
Research Abstract |
H24年度では、[研究1] 入院切迫早産妊婦に対して行われているキュア(Cure)とケア(Care)の実態と、その妊娠及び産褥のアウトカムとの関連を明らかにする、において、 国内外の文献を検討した結果、切迫早産の治療方法は、規則的子宮収縮や頸管熟化傾向(開大あるいは頸管長の短縮)がある場合には、切迫早産と診断し、子宮収縮抑制剤投与や入院安静などの治療を行う(産科ガイドライン,2011)とされている。切迫早産に対する安静治療は1940年代から行われており、1970年代の塩酸リトドリンなどの子宮収縮抑制剤が使用され始めたのちも依然として併用されていた。「安静」の定義も不明確であり、活動制限を区分している資料もあったものの、一般化はされておらず、医師の裁量に任されており、施設間で異なっているのが現状であるという指摘がされていた。 入院安静治療による影響は経済的、身体的、社会的ストレスの増加、特にネガティブな心理作用として、妊娠への否定的感情、不安、抑鬱、感情コントロールの低下、身体の不定愁訴などが指摘されており、入院に伴うストレスと分娩へのアウトカムの関連性もまた1950年代から報告されている。 そこで本研究の調査項目としては、入院切迫早産妊婦の活動量、疲労度、精神的状態(気分、快適性、家族機能)、分娩のアウトカム(妊娠継続期間、満足度、出生週数、出生時体重、ApgarScore、成熟度)、育児行動(母親役割の自信尺度・満足感尺度、対児愛着)とした。研究機関の倫理審査委員会に承認され、研究協力施設との調整中である。また国内外学会参加による最新の知見の情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的は、入院中の切迫早産妊婦における身体的・精神的QOL(Quality if Life)向上を目指した、キュア(Cure:治療)とケア(Care)を融合した看護実践ガイドラインの開発を行うこと、であり、調査項目を検討し、入院切迫早産妊婦の活動量、疲労度、精神的状態(気分、快適性、家族機能)、分娩のアウトカム(妊娠継続期間、満足度、出生週数、出生時体重、ApgarScore、成熟度)、育児行動(母親役割の自信尺度・満足感尺度、対児愛着)と決定した。 研究機関の倫理審査委員会に承認され、研究協力施設との調整中である。 また国内外学会参加による最新の知見の情報収集を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
入院切迫早産妊婦に対して行われているキュア(Cure)とケア(Care)の実態と、その妊娠、及び産褥のアウトカムとの関連を明らかにするために、入院切迫早産妊婦の活動量、疲労度、精神的状態(気分、快適性、家族機能)、分娩のアウトカム(妊娠継続期間、満足度、出生週数、出生時体重、ApgarScore、成熟度)、育児行動(母親役割の自信尺度・満足感尺度、対児愛着)を調査する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、当初計画していたアクティウォッチ購入を次年度に延期することによって生じたものであり、延期したアクティウォッチ購入に必要な経費として平成25年度請求額と合わせて使用する予定である。
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