2013 Fiscal Year Research-status Report
【特定行為 指導ツール】の開発に関する研究-在宅における介護職版-
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24593524
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
小笠原 映子 群馬パース大学, 保健科学部, 准教授 (40389755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大星 直樹 近畿大学, 理工学部, 教授 (80294247)
堀 謙太 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 准教授 (90378836)
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Keywords | 看護学 / 在宅ケア |
Research Abstract |
平成24年度より痰の吸引および経管栄養等の医行為(以下、特定行為)が介護職員等にも認められた。これに伴い在宅では訪問看護職が介護職に対して療養者の個別性を踏まえた特定行為を指導することが求められる。本研究では、看護職が介護職に対して行う特定行為における指導の現状と課題を明らかにし、介護職版【特定行為 指導ツール】の開発を目指している。 研究1では、看護職が介護職に対して行う特定行為における指導の現状と課題を明らかにすることを目的とし、質問紙調査を実施した。先行研究を参考に質問項目を作成し、プレテスト実施後に全国の訪問看護ステーション2000箇所および訪問介護事業所2000箇所を対象とした特定行為の指導に関する実態調査を実施した。その結果、看護職側は、特定行為に関する指導も含め、ケア全般に関する情報の伝達や記録における時間的・作業的負担を課題として挙げており、介護職側は「看護職が用いる専門用語の理解」「介護職の医療に関する知識」「療養者の状況報告に関する適切な判断」において困難を感じていることが明らかとなった。これらのことから特定行為を指導する際には、介護職にわかりやすい用語を用いて指導すること、医療に関する知識を提供しつつ説明すること、療養者毎に異なるアセスメントのポイントと起こり得るリスクについて説明する必要性などが示唆された。 平成25年度は、研究2として、先進施設における特定行為に関する指導内容および指導方法を明らかとするため、先進施設の視察と看護職および介護職に対する面接調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1の調査は完了し、結果を学会にて報告した。研究2の調査については、現在データの分析中である。平成26年度に実施予定の研究3では、介護職版【特定行為 指導ツール】の開発および実証実験を予定しているが、モバイル端末を用いる方法で準備している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、研究3として介護職版【特定行為 指導ツール】の開発を予定している。本研究では遠隔地での使用も可能なモバイル端末を用いたシステムの開発を予定しており、システムの開発、システムの設置・管理については、近畿大学および群馬県立県民健康科学大学の協力を得て実施する予定である。 また、【特定行為 指導ツール】の実証実験においては、指導ツールの手引きを作成する予定である。指導ツールは、視覚的情報として画像データを用いるため、「情報の管理」などの留意点や手続きを含めた運用についての手引きを作成する。 指導ツールのプレテストとしては、群馬県内の訪問看護ステーション1か所に、指導ツールおよび指導ツールの手引きを試験的に使用してもらい、半構造的面接調査により、看護職および介護職から指導ツールについての課題および成果について聞き取る。聞き取った結果に基づき指導ツールを改良し完成させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の旅費に係る支出が予定より少なく、次年度使用額387,285円が生じた。 平成26年度に開発する介護職版【特定行為 指導ツール】は、モバイル端末を用いるシステムとする。システムの開発およびシステムの設置・管理については、他大学の研究者の協力を得て、実証実験を行う予定である。したがって、共同研究者との打ち合わせに要する旅費および実証実験におけるセキュリティに係る費用の支出を予定している。
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Research Products
(1 results)