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2013 Fiscal Year Research-status Report

3D-CGを用いた乳房再建手術デザイン最適化のためのガイドライン構築

Research Project

Project/Area Number 24603025
Research InstitutionTokyo University of Technology

Principal Investigator

板宮 朋基  東京工科大学, デザイン学部, 助教 (60583896)

Keywords手術デザイン支援 / 乳房再建 / 3D-CGの臨床応用 / 個別人体形状データ作成
Research Abstract

本研究では、3次元CGモデルを用いてあらゆる形態の乳房を3次元的に視覚化する。そして、乳房再建手術において選択しうる手術デザインに対応する移植皮膚パッチや手術痕をリアルに描画し、その審美上の点数評価を行う。
しかし、3 次元CGモデル化された乳房における評価が、現実の乳房の外観における評価を正確に反映するのか否かは不明である。そこで3次元CGモデルにおける評価がはたして現実の乳房における評価を反映するか否かを、連携研究者である慶應義塾大学医学部形成外科学教室の永竿智久氏と密接に連携して検証した。
本研究では、患者の乳房をレーザースキャナで計測し、3次元形状点群データを得る。また、CT画像も用いる。人体の3次元形状点群データ量は膨大かつ複雑なため、一般的な3次元CGソフトウェアで扱うことは困難である。本研究では、多数の人体モデルを作成する必要があるため、作成手法の省力化ならびに低コスト化を実現することは必須である。
調査の結果、複雑な人体モデルの作成・変形には「FreeFormPlus」が断然適していることが判明した。「FreeFormPlus」では、3次元形状変形処理に加えて、移植皮膚パッチや手術痕を効率的に描画することも可能であり、臨床応用もされている。また、CT画像からの3次元形状作成のために「Materialize MIS base」が必要であることが判明した。
平成25年度は、平成24年度の年度の前倒し請求で購入した「FreeFormPlus」と「Materialize MIS base」をフル活用し、「あらゆる形態の乳房の3次元CGモデルの作成」を推進することができた。本研究における作成手法の一般化を考慮し、手法の省力化を追求した。その結果、ひとつのモデル作成および手術痕の作成が30分以内で可能になり、平成24年度と比較して1/3の時間となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

連携研究者である慶應義塾大学医学部形成外科学教室の永竿智久准教授と密接に連携して、平成25年度の研究計画である「あらゆる形態の乳房の3次元CGモデルの作成」のための効率的な手法を実践し、複数のモデルを作成した。
2012年5月のアルバータ大学出張における調査より判明した新たなソフトウェア「FreeFormPlus」と「Materialize MIS base」を昨年度の前倒し支払い請求の承認により導入できたことにより、「あらゆる形態の乳房の3次元CGモデルの作成」を推進することができた。
本研究における作成手法の一般化を考慮し、手法の省力化を追求した。その結果、ひとつのモデル作成および手術痕の作成が30分以内で可能になり、昨年度と比較して1/3の時間となった。
CT画像からの3次元形状作成のために「Materialize MIS base」を昨年度導入したが、大量のデータ処理には機能と精度が不十分であった。そのため、CT画像からの3次元形状の精度をより向上するためのソフトウェアとして、「Materialize MIS base 機能拡張版」の導入を行った。その結果、CT画像からの3次元形状作成の精度が約2倍と大幅に向上した。
また、作成された3次元形状データは数十メガバイト以上と容量が大きく、保存やネットワーク経由の転送に支障が生じた。そのため、超軽量医用3Dモデル作成技術を用いて、精度を維持したままデータ容量を1/20に圧縮することを可能にした。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度の研究実施計画
乳房形態パターンモデルごとに移植皮膚パッチや手術痕を「FreeformPLUS」を用いて描画し、手術後のイメージを3次元CGモデルとして表示する。リアルな人体3次元CGモデルは、ポリゴン数が多いため、モデルの表面に手術痕の様な複雑な描画を行うことは困難である。単なる線の描画ではリアルさに欠けるため、実際の手術痕の写真からテクスチャ画像を作成し、細かく貼り付ける必要がある。実用可能な貼り付け手法や定型的な描画作業を効率的に行うための手法の開発も行う。また、作成手法の一般化を考慮し、手法の省力化を引き続き追求する。その結果、100種類以上の乳房形態パターンモデルを作成する。
手術後をイメージした乳房の3次元CGモデルの審美的評価を、複数の回答者にVASスコアを用いて評価してもらう。普遍的な審美感による評価を行うため、回答者の性別と年齢に偏りがないように留意する。アンケート調査の解析結果を基に、乳房形態のパターンごとに、乳房再建手術のデザインのためのガイドラインを構築する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

CT画像からの3次元形状作成のために「Materialize MIS base」を昨年度導入したが、大量のデータ処理には機能と精度が不十分であった。そのため、CT画像からの3次元形状の精度をより向上するためのソフトウェアとして、「Materialize MIS base 機能拡張版」の導入を行った。「Materialize MIS base 機能拡張版」は、予想より5万円廉価であったため、差額が生じた。本年度は他に利用すべき内容がなかったため、次年度使用額が生じた。
乳房再建手術のデザインガイドライン構築のために、連携研究者である慶應義塾大学医学部形成外科学教室の永竿智久准教授と打ち合わせを行う必要があるが、研究代表者は平成26年度より愛知工科大学に転勤したため、出張旅費が必要になる。そのための国内旅費に充当する。
また、ガイドライン構築のための消耗品費に充当する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 超軽量医用3Dモデル作成技術の臨床と教育への応用2013

    • Author(s)
      板宮朋基
    • Journal Title

      顎顔面補綴

      Volume: 36(1) Pages: 1-3

  • [Presentation] 乳房再建手術デザインガイ ドライン構築のための3次元CGモデル作成・編集手法2013

    • Author(s)
      板宮朋基、永竿智久、種子田紘子、貴志和生
    • Organizer
      第23回日本シミュレーショ ン外科学会
    • Place of Presentation
      アクロス福岡(福岡県)
    • Year and Date
      20131130-20131130
  • [Presentation] 医用3Dモデルデータの日常的活用に最適な超軽量化技術2013

    • Author(s)
      板宮朋基
    • Organizer
      第1回日本顎顔面再建先進デジタルテク ノロジー学会 総会・学術大会
    • Place of Presentation
      東京歯科大学(東京都)
    • Year and Date
      20131110-20131110
  • [Presentation] 最適な乳房再建手術デザインの選択を目指したシミュレーションシステムの構築2013

    • Author(s)
      今野恵理、板宮朋基、永竿智久、金子剛、貴志和生
    • Organizer
      第56回日本形成外科 学会総会・学術集会
    • Place of Presentation
      京王プラザホテル(東京都)
    • Year and Date
      20130403-20130405

URL: 

Published: 2015-05-28  

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