2013 Fiscal Year Annual Research Report
組み込み型電圧変動センサを用いた動的電流テスト法に関する研究
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24650021
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋爪 正樹 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (40164777)
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Keywords | 断線 / 電流テスト / IC / IDDTテスト / 電流センサ回路 / 動的電源電流 / 遅延故障 / CMOS |
Research Abstract |
電源から回路に流れる電源電流を測定し回路を検査する検査法は「電流テスト法」と呼ばれている。そのテスト法は検査入力を印加し回路内の全ゲートの出力論理値が確定するまでに現れる動的電源電流iDDTで検査する「iDDTテスト法」とiDDT消滅後に現れる静的電源電流IDDQで検査する「IDDQテスト法」に分類できる。 本研究では現在のIC製造時に最も発生しやすく,また既存の検査法では発見が難しい信号遅延を生じる断線故障を発見するiDDTテスト法とそれを可能にする組み込み型電源電圧変動の出現時間検出用センサ回路の開発を目的としている。 平成25年度は平成24年度に設計し試作発注したIC内の組み込み型センサ回路の検査能力を回路シミュレーションで詳細に評価した。その回路では電源とICの電源端子間の寄生抵抗で生じる電源電圧の変動をコンデンサを用いて容量結合で検出し,増幅回路で増幅し,DC成分を取り除いた後,しきい値VTHとの比較を行い,VTH以上の変動が発生している間,H信号を出力するセンサ回路である。その回路シミュレーションによる検査能力評価により,断線により発生する論理信号変化をICの外部出力端子まで伝搬しなくてもそのセンサで検出できること,ならびにそのセンサ回路で0.43nsecの信号遅延を生じる断線が検出できることを明らかにした。 さらに平成25年度ではその検査法のための検査入力を明確化した。また平成24年度に試作発注し入手した試作ICを用いてIC内に発生させた断線を発見できるか実験で調査した。その結果,そのセンサ回路により断線発見が可能であることを確認した。なおシミュレーション結果に関しては国内学会,国際会議で発表済みで,平成26年度に開催予定の国際会議に投稿し採択済みで発表予定である。
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Research Products
(3 results)