2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24650345
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
秡川 友宏 筑波大学, システム情報系, 准教授 (90324326)
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Keywords | 視覚障碍 / 商品情報提供基盤 / パッケージ |
Research Abstract |
申請者らは、視覚障碍者が自らバーコードをスキャンすることで人の目を借りずに商品名を知ることを可能とする取り組みを進めている。ADL としての商品識別には視覚障碍者の関心がきわめて高いバーコードは、パッケージ印刷と同時にマーキングできるという圧倒的なコスト合理性を有するため、あらゆるメーカに受け入れられ流通しているが、視覚障碍者自身がスキャンすることは当然容易でない。申請者らは視覚障碍者の商品識別に必要となる情報技術およびその周辺技術を明らかにし、(1) 端末の改良,(2) パッケージの工夫,(3) 情報の充実の3つの側面から、視覚障碍者自身のバーコード利活用モデルの構築を試みた。 (1) 端末の改良: 端末は、スマートフォンのカメラを利用することにより読み取り性能の向上を図り、また、バーコードの情報からは知ることのできない賞味期限については、QR コードをオンデマンドに生成し活用するシステムの改良と論文化のほか、OCR を用いて賞味期限を直接読み取って音声化する端末を実現し、展示や実演を行った。 (2) パッケージの工夫: パッケージは、1 回のプレスにより (デボスではなく) エンボスを形成した紙箱をパッケージメーカと共同で開発し、製品としての採用がいつでもできる段階になった。また、箱製品以外のパッケージについてはデザインガイドをまとめ、配布を行った。 (3) データの充実: 筑波大学内にサーバを構築し、調理法・アレルゲンのデータを管理できる枠組みを含め情報提供基盤を一新できた。Twitter による情報充実の枠組みを試験的に完成させた。 新サーバを利用するスマートホン版クライアントソフトの公開や、パッケージの製品への採用についての今後の働きかけを通じ、これら本研究の成果を一般にも早期に還元する。
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Research Products
(1 results)